<★★★★★>アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信、長期に成長できる企業に選別投資(上)
アライアンス・バーンスタインが運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし)」<2006052502>(★★★★★、評価基準日=3月31日)が3月末基準で、モーニングスターレーティングで最高格付の5つ★になった。3年(年率)トータルリターンは22.09%と、カテゴリー(国際株式・北米<為替ヘッジなし>、平均トータルリターン=10.19%)でトップの成績だった。また、運用の効率性を測るシャープレシオは3年(年率)が1.30で第1位だった。同ファンドの商品性と運用方針についてアライアンス・バーンスタインの株式・オルタナティブ部 シニア・ポートフォリオ・マネジャーの大矢卓司氏に聞いた。
――「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」は、米国株に投資するファンドのなかで継続的に頭抜けた運用成績を残しています。このような優れた成績を残してきたファンドの運用の特徴は?
米国成長株式運用の最高投資責任者(CIO)であるフランク・カルーソは、同ファンドの運用方針について常々、「グロース・ビジネスに投資する」という表現を使います。「グロース株式」ではなく、ビジネスそのものを見極めて投資するという意味合いです。
「グロース・ビジネス」とは、利益を再投資することで、景気サイクルに左右されることなく、長期にわたって持続的に高い利益率を維持できる企業を指します。つまり、長期的に収益性の高いビジネスモデルを持っている優れた企業を選び抜いて投資するのです。「独自の成長ドライバーがある」「成長する業界の中で優れたポジションを確保している」などが、選定条件になります。
2016年3月末のポートフォリオのセクター別ウエートでは、景気変動の影響を受けやすい「金融」「エネルギー」がアンダーウエート、「情報技術」「一般消費財・サービス」「ヘルスケア」がオーバーウエートとなっています。具体的な組み入れ上位銘柄をみると、広告事業に新しい価値を付加したアルファベット(グーグルの持株会社)やフェイスブック、グローバルな電子決済のプラットホームを提供するVISAなど、成長分野で圧倒的なポジションを有している企業に選別投資しています。
このような選別投資は、投資銘柄の株価パフォーマンスを押し上げるだけでなく、特に下落局面において強みが発揮されます。現在の運用チームが運用開始した2012年3月31日から2016年3月31日までの48カ月間で、当ファンドと同一運用戦略においては、上昇局面での成長株指数に対する追随率が102%であるのに対して、下落局面の追随率は95%であり、下落局面で下げ渋る運用結果になっています。
また、2015年のマザーファンドの1株利益(EPS)成長率は2ケタ後半で、S&P500株価指数を大幅に上回りました。そして、2015年の企業業績は、四半期決算が発表されるたびに下方修正が繰り返され、結果的にS&P500株価指数の利益成長率はマイナスに終わりましたが、マザーファンドでは上方修正されプラスとなりました。このように環境に左右されにくい自律的な成長性を持つ企業をピックアップしていく力量が、ファンドのパフォーマンスを支えています。
――運用チームの構成は?
フランク・カルーソをCIOに、2人のポートフォリオ・マネジャー(ヴィンセント・デュポンとジョン・フォガティ)が運用にあたっています。カルーソは運用経験が30年におよび、アライアンス・バーンスタインに在籍して22年のベテラン・ファンド・マネジャーですし、ポートフォリオ・マネジャーの2人も20年以上の運用経験があります。そして、チーム専任のアナリスト6名がチームでサポートしています。
アライアンス・バーンスタインの運用チームのユニークなところは、リサーチ重視の企業カルチャーが根付いているため、調査を担当するアナリストが調査専門でキャリアをまっとうし、シニア・アナリストとして活躍していることです。運用会社によっては、アナリストを将来のポートフォリオ・マネジャー育成の一環と位置付けているところもありますが、当社では専門性を磨くことに高いモチベーションがあります。
(下)へつづく
提供:モーニングスター社
――「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」は、米国株に投資するファンドのなかで継続的に頭抜けた運用成績を残しています。このような優れた成績を残してきたファンドの運用の特徴は?
米国成長株式運用の最高投資責任者(CIO)であるフランク・カルーソは、同ファンドの運用方針について常々、「グロース・ビジネスに投資する」という表現を使います。「グロース株式」ではなく、ビジネスそのものを見極めて投資するという意味合いです。
「グロース・ビジネス」とは、利益を再投資することで、景気サイクルに左右されることなく、長期にわたって持続的に高い利益率を維持できる企業を指します。つまり、長期的に収益性の高いビジネスモデルを持っている優れた企業を選び抜いて投資するのです。「独自の成長ドライバーがある」「成長する業界の中で優れたポジションを確保している」などが、選定条件になります。
2016年3月末のポートフォリオのセクター別ウエートでは、景気変動の影響を受けやすい「金融」「エネルギー」がアンダーウエート、「情報技術」「一般消費財・サービス」「ヘルスケア」がオーバーウエートとなっています。具体的な組み入れ上位銘柄をみると、広告事業に新しい価値を付加したアルファベット(グーグルの持株会社)やフェイスブック、グローバルな電子決済のプラットホームを提供するVISAなど、成長分野で圧倒的なポジションを有している企業に選別投資しています。
このような選別投資は、投資銘柄の株価パフォーマンスを押し上げるだけでなく、特に下落局面において強みが発揮されます。現在の運用チームが運用開始した2012年3月31日から2016年3月31日までの48カ月間で、当ファンドと同一運用戦略においては、上昇局面での成長株指数に対する追随率が102%であるのに対して、下落局面の追随率は95%であり、下落局面で下げ渋る運用結果になっています。
また、2015年のマザーファンドの1株利益(EPS)成長率は2ケタ後半で、S&P500株価指数を大幅に上回りました。そして、2015年の企業業績は、四半期決算が発表されるたびに下方修正が繰り返され、結果的にS&P500株価指数の利益成長率はマイナスに終わりましたが、マザーファンドでは上方修正されプラスとなりました。このように環境に左右されにくい自律的な成長性を持つ企業をピックアップしていく力量が、ファンドのパフォーマンスを支えています。
――運用チームの構成は?
フランク・カルーソをCIOに、2人のポートフォリオ・マネジャー(ヴィンセント・デュポンとジョン・フォガティ)が運用にあたっています。カルーソは運用経験が30年におよび、アライアンス・バーンスタインに在籍して22年のベテラン・ファンド・マネジャーですし、ポートフォリオ・マネジャーの2人も20年以上の運用経験があります。そして、チーム専任のアナリスト6名がチームでサポートしています。
アライアンス・バーンスタインの運用チームのユニークなところは、リサーチ重視の企業カルチャーが根付いているため、調査を担当するアナリストが調査専門でキャリアをまっとうし、シニア・アナリストとして活躍していることです。運用会社によっては、アナリストを将来のポートフォリオ・マネジャー育成の一環と位置付けているところもありますが、当社では専門性を磨くことに高いモチベーションがあります。
(下)へつづく
提供:モーニングスター社