米国追加利上げが意識されるも、国際REIT型人気に陰りは見えず―5月推計資金流出入

 <全体では3512億円の純資金流入、18カ月連続の流入超過>

 モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は16年5月に3512億円の純資金流入となり、18カ月連続の流入超過となった。モーニングスター大分類別(「評価対象外」は除く)でみると、純資金流入額の第1位は「国際REIT型」で2630億円と18カ月連続の流入超過となり、過去1年間の流入額は2兆円を超えた。第2位は「国内型」で353億円、第3位は「バランス型」で235億円の流入超過となった。

 「国際REIT型」では、「フィデリティ・USリートB(H無)」「新光 US−REITオープン」の2本が、前月に引き続き全ファンドの純資金流入額で第1位と第2位に入った。米国では早ければ6月半ばに追加利上げも予想されているものの、米国REITファンドは引き続き人気の高い資産となった。「国内REIT型」は、新発10年物国債利回りが引き続きマイナス圏で推移したことで高利回り資産としてのREITの魅力が意識され、2カ月連続の流入超過となった。「バランス型」は25カ月連続の純資金流入となり、全ファンドの純資金流入額の第4位に「東京海上・円資産バランスファンド(毎月)」が入った。

<新興国や欧州からは資金流出も、オセアニアには継続的な資金流入>

 一方、大分類別の純資金流出額では、第1位「国際債券型」が222億円、第2位「国際株式型」は133億円のいずれも純資金流出となった。もっともカテゴリー別では、「国際債券型」「国際株式型」ともに新興国や欧州を投資対象とするカテゴリーからの資金流出が目立つものの、「グローバル」や「オセアニア」など一部のカテゴリーなどには資金流入が継続している。

 「国際債券型」に属するカテゴリーでは、「国際債券・グローバル・除く日本(為替ヘッジあり)」が10カ月連続の流入超過となった。個別ファンドでは、「東京海上・ニッポン世界債券F(為替ヘッジあり)」や「三菱UFJ ヘッジ付外国債券オープン」の人気が高い。

 「国際株式型」に属するカテゴリーでは、「国際株式・オセアニア(為替ヘッジなし)」が5カ月連続資金超過となった。「LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月)」や「ニッセイ オーストラリア高配当株F(毎月)」などが人気で、前者は21カ月連続、後者は29カ月連続で資金が流入している。

 なお、ラップ口座専用ファンドは51カ月連続の流入超過となった。過去1年間の純資金流入額は1兆3933億円にのぼり、同期間における全体の流入額の約2割を占める。不安定な投資環境下でラップ口座への一定のニーズがうかがえる。
提供:モーニングスター社
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