<★★★★★>三菱UFJ国際「スマイル・ジャパン」、優良・割安・厳選投資で中・長期の成長を狙う
三菱UFJ国際投信が設定・運用する「ネット証券専用ファンドシリーズ<購入時手数料無料> 日本応援株ファンド(日本株)<愛称:スマイル・ジャパン>」<2011071101>は、7月末基準でモーニングスターレーティングの最高位★★★★★に格付けされた。3年(年率)トータルリターンが10.04%、5年(年率)は16.71%と、いずれもカテゴリー(国内大型グロース)平均(3年=8.02%、5年=12.22%)を上回る。同ファンドの運用を担当する三菱UFJ国際投信の株式運用部 国内株式第2グループ チーフファンドマネジャーの野崎始氏に、ファンドの運用の実際について聞いた。
――「スマイル・ジャパン」の運用特徴は?
「競争力のある優良企業」に、「割安」な株価水準で、「厳選投資」する日本株のアクティブ・ファンドだ。11年7月の設定だが、当時は3月に発生した東日本大震災からの復興を担う日本の企業を応援するという意図を強く意識して設定した。ファンド設定から当初2年間は販売会社と運用会社が得る信託報酬の一部を被災地に寄付し、合計で500万円超の寄付実績もある(現在は終了)。
具体的な運用ポートフォリオの構築は、第一次選定として、「PER(株価収益率)」「PBR(株価純資産倍率)」「配当利回り」を主な指標に用いて割安度を判断し、約3500の東証上場銘柄の中から、約200銘柄の調査対象銘柄を選定する。
次に、財務の健全性、業界内シェア、株主還元等の観点で個別企業の調査を行う。財務が健全でキャッシュリッチの企業は、成長分野への新規投資やM&A(企業の合併・買収)などの事業戦略を打ちやすい。また、シェアが高い企業は利益率が高くなり、利益成長力が強いなど、主として企業の成長力を定性的に判断している。
企業調査は、三菱UFJ信託銀行の調査部門からも助言を得ながら、わたしを含む9名の担当者が動いている。この調査結果に基づいて、組み入れ候補として約50−100銘柄に絞り込み、最終的には、株価の値上がりに確信度が高い約30−50銘柄でポートフォリオを構築している。
――PERなどで割安銘柄をスクリーニングし、企業調査で成長性の高い企業を絞り込むのは、一般的な日本株アクティブ・ファンドの投資手法だが、その中で、平均を超えるパフォーマンスを残せる理由は?
結果的には当社の企業調査力が市場平均を上回るパフォーマンスにつながっているといえるが、ファンドの構造的にも銘柄選定効果がストレートに運用成績に反映されるようなポートフォリオの組み方をしている。
たとえば、企業調査で財務の健全性を追うと日本を代表する大型の優良企業が浮かび上がる。一方で、高シェア企業の中には、ニッチな分野で世界的に高い評価を得ている企業も少なくないため、中小型株が多数リストアップされる。ファンドでは、大型株にも中小型株にも投資できるが、このバランスを一定の比率にコントロールしている。
同様に、業種分散も、TOPIX(東証株価指数)から大きな偏りがないように管理している。このように、サイズと業種の分散を図ることで、どのような市場環境にもパフォーマンスが追随できる。現在は、約50銘柄を組み入れているが、偏りなく約50の投資アイデアが盛り込まれていることになる。すべてのアイデアが期待通りの効果を得られなくても、いくつか奏功することで市場平均プラスαの運用成績を残すことが期待できる。
――当面の市場の見方、また、ファンドの運用方針は?
当面はすっきりしない相場が続きそうだ。Brexit(英国のEU<欧州連合>離脱)、円高、また、マイナス金利などが日本の経済や企業に与える影響が依然として不透明だ。
ただ、いくつか明るい兆しが出てきている。たとえば、需給関係の面では、日銀の6兆円のETF(上場投資信託)買い、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や共済の日本株への買い余力6兆円、企業による自社株買いの規模6兆円など、日本株を買い支える要因は手厚い。さらに、企業業績における円高の影響も、この第1四半期決算(4−6月)で、当初は20%程度の減益予想だったが、実際には17%減益程度で踏みとどまり、企業の円高対応は着実に進んでいることがわかる。
当ファンドは、どのような環境にあっても、これまで通りに企業調査を続け、魅力的な銘柄発掘に努めるのみだ。これまでのパフォーマンスを振り返ると、ファンドは上昇相場で銘柄選定効果が強く出ている。今後、日本株を再評価する動きが強まれば、当ファンドの特徴も際立ってくると期待できる。
提供:モーニングスター社
――「スマイル・ジャパン」の運用特徴は?
「競争力のある優良企業」に、「割安」な株価水準で、「厳選投資」する日本株のアクティブ・ファンドだ。11年7月の設定だが、当時は3月に発生した東日本大震災からの復興を担う日本の企業を応援するという意図を強く意識して設定した。ファンド設定から当初2年間は販売会社と運用会社が得る信託報酬の一部を被災地に寄付し、合計で500万円超の寄付実績もある(現在は終了)。
具体的な運用ポートフォリオの構築は、第一次選定として、「PER(株価収益率)」「PBR(株価純資産倍率)」「配当利回り」を主な指標に用いて割安度を判断し、約3500の東証上場銘柄の中から、約200銘柄の調査対象銘柄を選定する。
次に、財務の健全性、業界内シェア、株主還元等の観点で個別企業の調査を行う。財務が健全でキャッシュリッチの企業は、成長分野への新規投資やM&A(企業の合併・買収)などの事業戦略を打ちやすい。また、シェアが高い企業は利益率が高くなり、利益成長力が強いなど、主として企業の成長力を定性的に判断している。
企業調査は、三菱UFJ信託銀行の調査部門からも助言を得ながら、わたしを含む9名の担当者が動いている。この調査結果に基づいて、組み入れ候補として約50−100銘柄に絞り込み、最終的には、株価の値上がりに確信度が高い約30−50銘柄でポートフォリオを構築している。
――PERなどで割安銘柄をスクリーニングし、企業調査で成長性の高い企業を絞り込むのは、一般的な日本株アクティブ・ファンドの投資手法だが、その中で、平均を超えるパフォーマンスを残せる理由は?
結果的には当社の企業調査力が市場平均を上回るパフォーマンスにつながっているといえるが、ファンドの構造的にも銘柄選定効果がストレートに運用成績に反映されるようなポートフォリオの組み方をしている。
たとえば、企業調査で財務の健全性を追うと日本を代表する大型の優良企業が浮かび上がる。一方で、高シェア企業の中には、ニッチな分野で世界的に高い評価を得ている企業も少なくないため、中小型株が多数リストアップされる。ファンドでは、大型株にも中小型株にも投資できるが、このバランスを一定の比率にコントロールしている。
同様に、業種分散も、TOPIX(東証株価指数)から大きな偏りがないように管理している。このように、サイズと業種の分散を図ることで、どのような市場環境にもパフォーマンスが追随できる。現在は、約50銘柄を組み入れているが、偏りなく約50の投資アイデアが盛り込まれていることになる。すべてのアイデアが期待通りの効果を得られなくても、いくつか奏功することで市場平均プラスαの運用成績を残すことが期待できる。
――当面の市場の見方、また、ファンドの運用方針は?
当面はすっきりしない相場が続きそうだ。Brexit(英国のEU<欧州連合>離脱)、円高、また、マイナス金利などが日本の経済や企業に与える影響が依然として不透明だ。
ただ、いくつか明るい兆しが出てきている。たとえば、需給関係の面では、日銀の6兆円のETF(上場投資信託)買い、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や共済の日本株への買い余力6兆円、企業による自社株買いの規模6兆円など、日本株を買い支える要因は手厚い。さらに、企業業績における円高の影響も、この第1四半期決算(4−6月)で、当初は20%程度の減益予想だったが、実際には17%減益程度で踏みとどまり、企業の円高対応は着実に進んでいることがわかる。
当ファンドは、どのような環境にあっても、これまで通りに企業調査を続け、魅力的な銘柄発掘に努めるのみだ。これまでのパフォーマンスを振り返ると、ファンドは上昇相場で銘柄選定効果が強く出ている。今後、日本株を再評価する動きが強まれば、当ファンドの特徴も際立ってくると期待できる。
提供:モーニングスター社