<★★★★★>「しんきんラップ(安定型)」、機動的かつ大胆な資産配分でリスク抑制
しんきんアセットマネジメント投信が設定・運用する「しんきん世界アロケーションファンド」(愛称:しんきんラップ(安定型)<2013102512>が10月末基準でモーニングスターレーティング最高位の5つ★に格付けされた。3年(年率)トータルリターンは5.32%でカテゴリー(安定)平均(1.36%)を大きく上回り、カテゴリーでトップの成績。リスク(標準偏差)も抑えられているため、運用の効率性を示すシャープレシオは3年(年率)で1.98とカテゴリー平均(0.39)を大きく上回る。同ファンドの特徴について、しんきんアセットマネジメントの運用企画部に聞いた。
――ファンドの特徴は?
6つの異なるリスク資産(国内外株式、国内外債券、国内外リート)に加え、国内短期金融資産を投資対象とし、市況環境の変化に対応した3つの異なるポートフォリオを、機動的かつ大胆に変更して運用する。
リスク資産への投資が魅力的な「リスク・オン」の局面では、6つのリスク資産に対してリスクを考慮した資産配分でポートフォリオを構築し、内外株価やリートの上昇による資産成長をめざす。外貨建て資産は為替ヘッジを行わないので、円安の局面でも資産成長が期待できる。
分散投資が魅力的でない「ディフェンシブ」な局面では、「国内債券100%」で相対的にリスクを抑えた運用にする。そして、リスク資産への投資が魅力的でない「リスク・オフ」の局面では、「国内短期金融資産100%」のいわゆるキャッシュでの安定運用に切り替える。
ポートフォリオの切り替えは、月に1回程度の割合で実施している。マーケットのボラティリティ(価格変動率)の大きさの変化等を定性的・定量的に分析し、リスクとリターンの相対比較で、「リスク・オン」「ディフェンシブ」「リスク・オフ」の判断をしている。「しんきんラップ(安定型)」の設定は13年10月だが、過去10年を超える期間で繰り返しシミュレーションを行い、機関投資家向けの運用で蓄積してきたノウハウも活用しており、リーマン・ショックなどさまざまなイベントに対しても有効なモデルであると考えている。
――過去3年間の運用でカテゴリー平均を大きく上回ったポイントは?
設定来の運用を振り返ると、ほかのファンドと決定的な差ができたのは15年8月のチャイナショックによる世界同時株安の直前に、国内債券100%で運用する「ディフェンシブ」に切り替えて株安の影響を回避したことがあげられる。
15年11月には「リスク・オン」のポートフォリオに戻したものの、16年1月にふたたび「ディフェンシブ」に変更した。7月まで「ディフェンシブ」を維持するなか、日銀のマイナス金利導入や英国のEU(欧州連合)離脱などのイベントが相次いだため、国内債券が値上がりし、ファンドの基準価額も大きく上昇した。
その後、16年9月には設定来で初めて「リスク・オフ」に切り替え、11月まで国内短期金融資産による運用を継続している。トランプ大統領の誕生が確定した直後の急落は避けられたが、その後の円安・株高には追随することはできていない。「リスク・オフ」という判断は、株価・為替などの変動率の拡大を回避したことで実証された形だが、トランプ相場のような短期間の上げ相場での利益獲得機会は失う結果になってしまった。
13年10月末から16年10月末まで、1年保有した場合の月次トータルリターンを調べると、最小リターンは1.49%とプラスリターン、最大で9.38%になっている。モーニングスター「安定」カテゴリーのファンドは、最小はマイナス35.41%、最大26.27%と大きくブレていることと比較して、当ファンドの安定感が際立っている。中長期保有で強みが生きてくるファンドといえる。
――当面の市場の見通しと運用方針は?
現在、「リスク・オフ」の状態になっているのは、米大統領選挙の結果に対して市場が大きく反応したことに加え、日本のマイナス金利政策によって国内債券のボラティリティーが高まっていることによる。運用モデルのシグナルを重視しながら、市場の変化に応じたモードの切り替えによる運用を継続する。
NISAでは1年間の限度額の中で一度解約した枠を再利用できない決まりがあるなど、「貯蓄から資産形成へ」という流れの中で、1つのファンドを長期に保有するニーズは高くなっている。「しんきんラップ(安定型)」は、中・長期に保有するほど、安定運用の特徴が生きるファンドとして、コア・サテライト戦略の「コア」としてご検討いただけるファンドだと思う。
提供:モーニングスター社
――ファンドの特徴は?
6つの異なるリスク資産(国内外株式、国内外債券、国内外リート)に加え、国内短期金融資産を投資対象とし、市況環境の変化に対応した3つの異なるポートフォリオを、機動的かつ大胆に変更して運用する。
リスク資産への投資が魅力的な「リスク・オン」の局面では、6つのリスク資産に対してリスクを考慮した資産配分でポートフォリオを構築し、内外株価やリートの上昇による資産成長をめざす。外貨建て資産は為替ヘッジを行わないので、円安の局面でも資産成長が期待できる。
分散投資が魅力的でない「ディフェンシブ」な局面では、「国内債券100%」で相対的にリスクを抑えた運用にする。そして、リスク資産への投資が魅力的でない「リスク・オフ」の局面では、「国内短期金融資産100%」のいわゆるキャッシュでの安定運用に切り替える。
ポートフォリオの切り替えは、月に1回程度の割合で実施している。マーケットのボラティリティ(価格変動率)の大きさの変化等を定性的・定量的に分析し、リスクとリターンの相対比較で、「リスク・オン」「ディフェンシブ」「リスク・オフ」の判断をしている。「しんきんラップ(安定型)」の設定は13年10月だが、過去10年を超える期間で繰り返しシミュレーションを行い、機関投資家向けの運用で蓄積してきたノウハウも活用しており、リーマン・ショックなどさまざまなイベントに対しても有効なモデルであると考えている。
――過去3年間の運用でカテゴリー平均を大きく上回ったポイントは?
設定来の運用を振り返ると、ほかのファンドと決定的な差ができたのは15年8月のチャイナショックによる世界同時株安の直前に、国内債券100%で運用する「ディフェンシブ」に切り替えて株安の影響を回避したことがあげられる。
15年11月には「リスク・オン」のポートフォリオに戻したものの、16年1月にふたたび「ディフェンシブ」に変更した。7月まで「ディフェンシブ」を維持するなか、日銀のマイナス金利導入や英国のEU(欧州連合)離脱などのイベントが相次いだため、国内債券が値上がりし、ファンドの基準価額も大きく上昇した。
その後、16年9月には設定来で初めて「リスク・オフ」に切り替え、11月まで国内短期金融資産による運用を継続している。トランプ大統領の誕生が確定した直後の急落は避けられたが、その後の円安・株高には追随することはできていない。「リスク・オフ」という判断は、株価・為替などの変動率の拡大を回避したことで実証された形だが、トランプ相場のような短期間の上げ相場での利益獲得機会は失う結果になってしまった。
13年10月末から16年10月末まで、1年保有した場合の月次トータルリターンを調べると、最小リターンは1.49%とプラスリターン、最大で9.38%になっている。モーニングスター「安定」カテゴリーのファンドは、最小はマイナス35.41%、最大26.27%と大きくブレていることと比較して、当ファンドの安定感が際立っている。中長期保有で強みが生きてくるファンドといえる。
――当面の市場の見通しと運用方針は?
現在、「リスク・オフ」の状態になっているのは、米大統領選挙の結果に対して市場が大きく反応したことに加え、日本のマイナス金利政策によって国内債券のボラティリティーが高まっていることによる。運用モデルのシグナルを重視しながら、市場の変化に応じたモードの切り替えによる運用を継続する。
NISAでは1年間の限度額の中で一度解約した枠を再利用できない決まりがあるなど、「貯蓄から資産形成へ」という流れの中で、1つのファンドを長期に保有するニーズは高くなっている。「しんきんラップ(安定型)」は、中・長期に保有するほど、安定運用の特徴が生きるファンドとして、コア・サテライト戦略の「コア」としてご検討いただけるファンドだと思う。
提供:モーニングスター社