野村アセットの「Funds−i」に米国株式配当貴族を追加、専用ロボ・アドバイザーもバージョンアップ

 野村アセットマネジメントは1月10日、インデックスファンドシリーズ「Funds−i」の新ファンドとして「野村インデックスファンド・米国株式配当貴族」<2017011006>、および、同・為替ヘッジ型<2017011007>を設定した。特定の資産に注目した商品群として提供している「Funds−iフォーカス」シリーズとして、「米国ハイ・イールド債券」<2016071402>に続く第2段の品ぞろえになる。新ファンドの特徴について野村アセットマネジメント金融法人営業部マネージャーの酒井恵利子氏に、また、「Funds−i」の新展開について投資信託営業企画部シニア・マネジャーの芹澤譲二氏に聞いた。

 ――新ファンドの特徴は?

 酒井 S&P500指数の構成銘柄のうち25年以上連続で増配している銘柄を対象として構成されている「S&P500配当貴族指数」に連動する。同指数は、連続増配に加え、時価総額30億米ドル以上の大型株で構成される。さらに、各銘柄の投資ウエートは均など投資が基本で幅広い業種に分散されていることも特徴といえる。業種別配分では、生活必需品、資本財・サービス、ヘルスケアなどの組み入れ比率が高くなっている。16年11月末現在で、同指数の投資対象銘柄は50銘柄、配当利回りは2.6%だ。

 株式の配当に着目した指数として「高配当株式・好配当株式」と混同されることがあるが、「配当貴族」は、長期にわたって連続して増配している点に特徴がある。リーマン・ショックなどの大きな景気変動期を乗り越えて増配を実施してきた企業群ということになる。安定した収益基盤や強固な財務体質を持っている企業を厳選したポートフォリオということができる。組み入れ銘柄にはジョンソン・エンド・ジョンソン、プロクター・アンド・ギャンブル、コカ・コーラなど50年以上にわたって増配を続ける大企業が並ぶ。増配を継続するという株主還元重視の経営姿勢も市場で評価されている。

 ――指数の値動きの特性は?

 酒井 S&P500配当貴族指数とS&P500指数の過去の値動きを重ねると、リーマン・ショック以降、特に配当貴族指数がS&P500指数を大きくアウトパフォームしていることがわかる。

 市場の下落時にも配当貴族指数は底堅い値動きになっている。たとえば、ITバブル崩壊時の00年8月末から02年9月末までの約2年間で、S&P500指数はマイナス44.7%だったが、配当貴族指数はプラス9.8%だった。07年10月末から09年2月末のリーマン・ショック時にはS&P500指数のマイナス50.9%に対し、配当貴族指数はマイナス41.3%と下落率が抑えられた。この株価下落時に強いという指数の性格が、長期でみると市場平均を大きくアウトパフォームすることにつながっている。

 なお、為替の値動きが大きくなっているため、為替の変動リスクを避けたいと考える方は、為替ヘッジ型という選択肢もある。積立投資など、時間分散を取り入れてリスクをコントロールしながら、長期で投資するファンドとして考えていただきたい。

 ――1月10日にスタートする「インデックス・ブレンド」(愛称:My Funds−i)を含めFunds−iシリーズの展望は?

 芹澤 ベーシックな「Funds−i」は、コア・サテライト戦略のコアに置く資産として位置づけていただき、フォーカスシリーズはサテライトとしてリスク・リターンをコントロールするツールとして使っていただきたいという思いがある。

 また、「インデックス・ブレンド」は、リスク性資産のウエートが段階的に異なる5ファンドを用意した。資産配分比率は随時見直すバランスファンドだ。ファンドラップなどの投資助言をしている野村グループの資産運用会社ウエルス・スクエアの助言を受ける。

 Funds−iシリーズを取り扱っていただいている販売会社に提供しているロボ・アドバイザーツール「Funds Robo」は、1月10日を機に大幅にバージョンアップする。従来はリスク許容度に応じた資産配分比率を示すだけだったものを、Funds−iの個別ファンドの組み合わせで提示するようにした。また、質問数を5つから7つに増やし、提示するポートフォリオの数は21通りから、新バージョンでは2万5470通りになった。そして、リスク許容度診断結果を5段階に集約し、1つのファンドとして提案できるのが「インデックス・ブレンド」だ。

 Funds−iシリーズは、「Funds Robo」を使っていただくことによって、一段と投資アイデアが豊かに広がるようになると考えている。
提供:モーニングスター社
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