ニッセイアセットマネジメント、お客様の長期の資産形成に貢献するパートナーとして着実に前進する
金融庁が今年3月に示した「顧客本位の業務運営に関する原則」に対し、主な金融機関は6月末までに原則を採択している。ニッセイアセットマネジメント取締役執行役員 法務・コンプライアンス部長の関睦史氏に同社の取り組みについて聞いた。
――顧客本位の業務運営への取り組み状況は?
昨年5月に行った「フィデューシャリー・デューティー宣言」で、受託者責任を全うするための取り組み方針を4つのカテゴリー(商品・お客様サービス・運用・経営インフラ)に分けて公表したが、今回、この4つに加え「利益相反の適切な管理」、および、「人材育成・企業文化醸成」を新たなアテゴリーに定めた。
昨年度より、「アドバイザリー・コミッティ」を新設し、外部有識者との意見交換を定例化することで、四半期ごとに様々な側面から意見をいただいている。また、「フィデューシャリー・デューティー委員会」を設置し、PDCAを回すことでお客様本位の業務運営が着実に進展していることを確認している。
16年度には、インデックスファンド<購入・換金手数料なし>シリーズの拡充や信託報酬率の引き下げ、国内のマイナス金利政策に対応した「日本インカムオープン(愛称:Jボンド)」などの信託報酬率の引下げ、また、当社の公式ホームページの全面リニューアルなどを実施した。そして、運用者がより運用に専念しやすい環境を作るため「運用事務開発部」を設置して1年を通じて運用事務の集約化・効率化を進めた。
――スチュワードシップ活動は?
04年に企業調査で向こう5年間の長期業績予想を取り入れ、06年に国連責任投資原則(PRI)が公表された際には、すぐに署名に応じるなど、長きにわたり取り組みを続けている。また、08年からはESG評価の運用プロセスへの組み込みを本格的に開始し、ESG関連ファンドを約10年間にわたって運用している。このような取り組みは、PRIの年次評価において、総合評価である「戦略とガバナンス」項目で、最高評価「A+」を3年連続で獲得するなど、外部機関の評価も得ている。
14年には日本版スチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、当社のスチュワードシップに関する取り組み方針を公開したことによって、行動や考え方について投資先企業にも共有していただき、対話の土壌が一段と整ってきていると感じている。
――利益相反の適切な管理は?
利益相反の懸念のある取引について、組織的な管理体制を整備した。法務・コンプライアンス部を利益相反管理統括部署とし、法務・コンプライアンス部長を利益相反管理統括責任者に位置付けた。管理状況については、社内の内部監査部門で検証するとともに、独立社外取締役を含む取締役会へ報告し、チェックを受けることとしている。
また、議決権行使は、公式ホームページにおいて当社の判断基準について詳しく情報開示するとともに、新たに独立社外取締役が過半を占める「責任投資監督委員会」を設けて、議決権行使に係る規定・基準の制定・改廃や、利益相反が生じる可能性が高い企業に対する個別議案判断等について事前に協議する体制にした。さらに、当社役員、および、日本生命の役員等が取締役・監査役に就任している企業等、利益相反が生じる可能性が特に高い企業に対する議決権行使は、議決権行使助言会社の助言に従って判断するなど、利益相反の可能性を排除している。
なお、個別の投資先企業、および、議案ごとの議決権行使結果は、8月に6月開催分を開示して以降は四半期ごとに開示する予定だ。
――分かりやすい情報開示は?
ホームページをリニューアルする中で、シンプルでゆとりのあるデザインにして見易くするとともに、スマートフォンやタブレットでの操作性向上も行った。また、ファンド比較や比較マップ等の機能を拡充し、運用成績や手数料など比較しやすくなるよう、情報内容を拡充し整理もした。
アドバイザリー・コミッティ、コールセンターや販売会社を通じていただくお客様の声、また、お客様との双方向の情報交流をめざす「NAMシティ」などを通じて、常に第三者の視点を取り入れながら、より分かりやすい情報提供に向け改善を続けている。
――KPI(客観的に評価できる成果目標)は?
分かりやすく、継続的に出すことができるKPIを、どのように出していくべきかを検討している。当社はお客様一人ひとりの「サクセスパートナー」を目指している。お客様の資産形成に長期にわたって貢献していきたいという考えを、分かりやすく表現し、しっかり伝えられるようなKPIにしたいと考えている。
提供:モーニングスター社
――顧客本位の業務運営への取り組み状況は?
昨年5月に行った「フィデューシャリー・デューティー宣言」で、受託者責任を全うするための取り組み方針を4つのカテゴリー(商品・お客様サービス・運用・経営インフラ)に分けて公表したが、今回、この4つに加え「利益相反の適切な管理」、および、「人材育成・企業文化醸成」を新たなアテゴリーに定めた。
昨年度より、「アドバイザリー・コミッティ」を新設し、外部有識者との意見交換を定例化することで、四半期ごとに様々な側面から意見をいただいている。また、「フィデューシャリー・デューティー委員会」を設置し、PDCAを回すことでお客様本位の業務運営が着実に進展していることを確認している。
16年度には、インデックスファンド<購入・換金手数料なし>シリーズの拡充や信託報酬率の引き下げ、国内のマイナス金利政策に対応した「日本インカムオープン(愛称:Jボンド)」などの信託報酬率の引下げ、また、当社の公式ホームページの全面リニューアルなどを実施した。そして、運用者がより運用に専念しやすい環境を作るため「運用事務開発部」を設置して1年を通じて運用事務の集約化・効率化を進めた。
――スチュワードシップ活動は?
04年に企業調査で向こう5年間の長期業績予想を取り入れ、06年に国連責任投資原則(PRI)が公表された際には、すぐに署名に応じるなど、長きにわたり取り組みを続けている。また、08年からはESG評価の運用プロセスへの組み込みを本格的に開始し、ESG関連ファンドを約10年間にわたって運用している。このような取り組みは、PRIの年次評価において、総合評価である「戦略とガバナンス」項目で、最高評価「A+」を3年連続で獲得するなど、外部機関の評価も得ている。
14年には日本版スチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、当社のスチュワードシップに関する取り組み方針を公開したことによって、行動や考え方について投資先企業にも共有していただき、対話の土壌が一段と整ってきていると感じている。
――利益相反の適切な管理は?
利益相反の懸念のある取引について、組織的な管理体制を整備した。法務・コンプライアンス部を利益相反管理統括部署とし、法務・コンプライアンス部長を利益相反管理統括責任者に位置付けた。管理状況については、社内の内部監査部門で検証するとともに、独立社外取締役を含む取締役会へ報告し、チェックを受けることとしている。
また、議決権行使は、公式ホームページにおいて当社の判断基準について詳しく情報開示するとともに、新たに独立社外取締役が過半を占める「責任投資監督委員会」を設けて、議決権行使に係る規定・基準の制定・改廃や、利益相反が生じる可能性が高い企業に対する個別議案判断等について事前に協議する体制にした。さらに、当社役員、および、日本生命の役員等が取締役・監査役に就任している企業等、利益相反が生じる可能性が特に高い企業に対する議決権行使は、議決権行使助言会社の助言に従って判断するなど、利益相反の可能性を排除している。
なお、個別の投資先企業、および、議案ごとの議決権行使結果は、8月に6月開催分を開示して以降は四半期ごとに開示する予定だ。
――分かりやすい情報開示は?
ホームページをリニューアルする中で、シンプルでゆとりのあるデザインにして見易くするとともに、スマートフォンやタブレットでの操作性向上も行った。また、ファンド比較や比較マップ等の機能を拡充し、運用成績や手数料など比較しやすくなるよう、情報内容を拡充し整理もした。
アドバイザリー・コミッティ、コールセンターや販売会社を通じていただくお客様の声、また、お客様との双方向の情報交流をめざす「NAMシティ」などを通じて、常に第三者の視点を取り入れながら、より分かりやすい情報提供に向け改善を続けている。
――KPI(客観的に評価できる成果目標)は?
分かりやすく、継続的に出すことができるKPIを、どのように出していくべきかを検討している。当社はお客様一人ひとりの「サクセスパートナー」を目指している。お客様の資産形成に長期にわたって貢献していきたいという考えを、分かりやすく表現し、しっかり伝えられるようなKPIにしたいと考えている。
提供:モーニングスター社