絶対収益追求型で2つの戦略を融合、BNYメロンAM「BNYメロン・CTAオープン―ツインスト」(2)

 BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンは1月、CTA(商品投資顧問業者)戦略とレラティブバリュー戦略(適正価格に対する割安/割高で売り・買いを行う戦略)という2つの戦略を組み合わせた類例のないファンドとなる「BNYメロン・CTAオープン ツインストラテジー」<2010011501>の設定・運用を開始した。

 投資戦略としては互いの投資戦略の弱点を補強するという比較的単純な発想となるが、「単純に2つの戦略を組み合わせただけでは、2つの戦略の良いところを互いに打ち消しあってしまう可能性もある」(リテール営業部・富所副部長)。2つの戦略をバランスよくコントロールすることは至難の業と言える。ただ、同ファンドの運用はBNYメロン自体が同ファンド全体の運用を行い、レラティブバリュー戦略とCTA戦略を1つのモデルで運用することで2つの戦略を組み合わせる利点を実現。同ファンドの運用を行うBNYメロンは世界最大級の総合金融グループであり、グループ内に伝統的なパッシブマネジャーから、CTA戦略、ヘッジファンドといった専門性の高い複数の運用会社を抱えており、「BNYメロンの誇る(異なる運用戦略を持つ)マネジャー同士を引き合わせる」(同)という強みも持っている。

 投資対象のダブリン籍外国投信(円ヘッジクラス)は2008年4月に設定・運用を開始しており、この間世界株式、世界債券に加えて、CTA指数(クレディ・スイス/トレモント・マネージドフューチャーズ・インデックス<円ヘッジベース>)と比較しても良好な成績を記録している。特に2009年にはCTA指数はマイナスのリターンを記録したものの、同ファンドは13.68%のプラスを記録した。運用を担当するのは、BNYメロン・グループ傘下のスタンディッシュ・メロン・アセット・マネジメントの独立部門で定量アプローチによる絶対収益追求型戦略に特化した運用を行っているコエフィシェント・グローバルが担当する。スタンディッシュ・メロン・アセット・マネジメント自体も債券運用のスペシャリストであり、総運用資産は630億米ドル(2009年12月末時点)に達している。

 概して絶対収益追求型のファンドでは、投資家の負担する信託報酬率などの費用部分を明快に表示していないケースが多いが、同ファンドでは運用部分を「内製」していることで、料金体系などが投資家に分かりやすい。加えて基本的に日々の設定・解約が可能(ニューヨークまたはダブリンの銀行の休業日、委託会社の別途定める日を除く)となっている点も同ファンドの大きな特徴となっている(ただし、信託報酬率自体は伝統的資産クラスに投資するファンドと比較すると若干高めになる)。

主な購入費用など
購入単位:10万円以上1円単位
申込手数料(上限、税込み):5.25%
信託報酬率(年、税込み):実質的な信託報酬率は3.8625%程度
信託財産留保額:なし
提供:モーニングスター社
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