JPモルガン「JPM世界鉄道関連株投信」は世界の鉄道関連株に投資、当初募集金額は1139億円超(1)

 JPモルガン・アセット・マネジメントの「JPM世界鉄道関連株投信」<2010012601>は、世界の鉄道関連株を主要投資対象とするファンド。
 09年11月に世界的な著名投資家のウォーレン・バフェット氏が経営する投資会社バークシャー・ハザウェイが米鉄道大手「バーリントン・ノーザン・サンタフェ」を買収すると発表、過去最大の投資額となることから鉄道関連株への関心も高まっている。同ファンドの当初募集金額は1139億円と09年の新規設定ファンドの当初募集金額でトップだった「SMBC・日興ニューワールド債券ファンド(ブラジルレアル)」の956億円超を上回り、これまでに設定された追加型投信の中では07年6月に設定された「ダイワ 世界リート・ファンド(毎月分配型)」の当初募集金額1217億円に次ぐ大型設定となった。
 販売会社は野村証券。年1回(1月14日)決算。また、「JPM世界鉄道関連株投信マネープール・ファンド」も同日に設定しており、スイッチングを可能としている。

 「09年9月ぐらいから鉄道関連銘柄を投資対象として研究していた」(投資信託部)と語るように、JPモルガンAMでは以前より鉄道関連株に関心を寄せてきた。その背景として、(1)鉄道は二酸化炭素排出量など環境負荷が小さく、「環境関連」のテーマの一つとなること(2)新興国の都市化が進む中、交通手段として「鉄道」がクローズアップされていること(3)サブプライム(信用度の低い顧客向け)問題、リーマン・ショック後の各国政府による景気浮揚策の対象として鉄道整備に力を入れる可能性があること、などが挙げられるという。
 実際、中国では年間1500万人もの巨大な人口が地方から都市部に流入、交通手段の整備は欠かせないものとなってきている。「長期にわたり注目できるテーマであり、鉄道関連銘柄は将来的な成長セクターとなり得る」(同)という。09年あたりから一般報道などでも鉄道が取り上げられるなど注目を集めだしている。米国でも08年には米カリフォルニア州で高速鉄道建設のための起債が住民投票で決定されたことに加え、中国、ブラジルなど新興国も鉄道網の整備自体が現実的に動き始めてきている。
 先進国での環境意識の高まりによる「モーダルシフト」や、公共投資での鉄道建設、新興国での輸送インフラ整備などを理由に、世界の鉄道インフラ関連の市場規模は年間17兆円(05年から07年平均)から21兆円規模(2016年見通し、欧州鉄道産業連盟による観測)まで拡大するとの予想も出ている。
提供:モーニングスター社
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