先週の流入額上位−「グローバル・ロボティクス株式ファンド」が人気再燃か?
国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、及びETF除く)を対象として、モーニングスター推計値に基づいて先週(2021年7月19−21日)の純資金流入額上位10ファンドを確認したところ、「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」が今年1月25−29日の週以来のトップ10に入った。その他、日経平均連動型インデックスファンドや日本株の値動きの4.3倍に動くレバレッジ型ファンド等3ファンドがトップ10に返り咲いた。
日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」は21年1月18−22日、同25−29日に連続してトップ10に入って以来、半年振りにランクインした。純資金流入額は136億円で第3位となった。同ファンドは日本を含む世界のロボティクス関連企業の株式に投資。産業用やサービス用などのロボット製造企業のみならず、AI(人工知能)やセンサーといった関連技術の開発に携わる企業も投資対象とする。実質的な運用は、米国のラザード・アセット・マネージメント・エルエルシーが行う。
同ファンドへの資金流出入を振り返ると、2018年夏に米トランプ政権下で米中両国が関税の引き上げ合戦を繰り広げるなど米中貿易摩擦が激化したことを嫌気して株価が横ばいとなった期間に、19年末まで約1年半にわたって月次で連続資金流出を経験し、20年のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連人気で基準価額が大きく上昇する中にあっても利益確定売りなどによって6月から12月まで7カ月連続で資金流出になった。それが、21年1月以降は6月まで6カ月連続の資金流入となり、7月に入って流入額が一段と拡大して人気復活を感じさせる。純資産総額は、今年4月に4000億円台に乗せ、7月22日現在では3738億円であるが、2018年当時の残高ピーク時に実現した5000億円超えをうかがっている。
ちなみに、同ファンドには、同日に設定された「1年決算型」(年1回決算)もある。「1年決算型」は原則として分配金を支払わず、「年2回決算型」は分配金を払い出すところに違いがある。「年2回決算型」の分配金は、直近の7月20日決算で1万口当たり1500円、今年1月20日決算では同2000円の分配金を出している。この分配金額の大きさも同ファンドへの資金流入を促している要因といえる。設定当初は、「1年決算型」が人気の中心だったが、分配金を支払い始めた2017年1月以降は、「年2回決算型」に人気が移り、2018年8月以降は「年2回決算型」が純資産残高で「1年決算型」を上回るようになった。
なお、7月19日、20日と日経平均株価が続落し、5月13日以来の2万7500円割れの水準に落ち込む中で、逆張りの日本株インデックス買いが強まったためか、資金流入額のトップは「日経225ノーロードオープン」(アセットマネジメントOne)となり、152億円の流入額になった。同ファンドがトップ10に入るのは7月5−9日以来。また、日本株式市場全体の日々の値動きの4.3倍になるように運用する「楽天 日本株4.3倍ブル」(楽天投信投資顧問)が第4位で5月10−14日以来のトップ10に返り咲き、そして、同様の運用を行う「SBI 日本株4.3ブル」(SBIアセットマネジメント)が第7位に入った。同ファンドは、20年3月16−19日以来1年4カ月ぶりのトップ10入りになった。
一方、先々週ランクインしていたファンドのうち、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」(アライアンス・バーンスタイン)のCコース(為替ヘッジあり・予想分配金提示型)とBコース(為替ヘッジなし)、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」(SBIアセット)、「ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド『愛称:ポジティブ・チェンジ』」(三菱UFJ国際投信)がランク外となった。
提供:モーニングスター社
日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」は21年1月18−22日、同25−29日に連続してトップ10に入って以来、半年振りにランクインした。純資金流入額は136億円で第3位となった。同ファンドは日本を含む世界のロボティクス関連企業の株式に投資。産業用やサービス用などのロボット製造企業のみならず、AI(人工知能)やセンサーといった関連技術の開発に携わる企業も投資対象とする。実質的な運用は、米国のラザード・アセット・マネージメント・エルエルシーが行う。
同ファンドへの資金流出入を振り返ると、2018年夏に米トランプ政権下で米中両国が関税の引き上げ合戦を繰り広げるなど米中貿易摩擦が激化したことを嫌気して株価が横ばいとなった期間に、19年末まで約1年半にわたって月次で連続資金流出を経験し、20年のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連人気で基準価額が大きく上昇する中にあっても利益確定売りなどによって6月から12月まで7カ月連続で資金流出になった。それが、21年1月以降は6月まで6カ月連続の資金流入となり、7月に入って流入額が一段と拡大して人気復活を感じさせる。純資産総額は、今年4月に4000億円台に乗せ、7月22日現在では3738億円であるが、2018年当時の残高ピーク時に実現した5000億円超えをうかがっている。
ちなみに、同ファンドには、同日に設定された「1年決算型」(年1回決算)もある。「1年決算型」は原則として分配金を支払わず、「年2回決算型」は分配金を払い出すところに違いがある。「年2回決算型」の分配金は、直近の7月20日決算で1万口当たり1500円、今年1月20日決算では同2000円の分配金を出している。この分配金額の大きさも同ファンドへの資金流入を促している要因といえる。設定当初は、「1年決算型」が人気の中心だったが、分配金を支払い始めた2017年1月以降は、「年2回決算型」に人気が移り、2018年8月以降は「年2回決算型」が純資産残高で「1年決算型」を上回るようになった。
なお、7月19日、20日と日経平均株価が続落し、5月13日以来の2万7500円割れの水準に落ち込む中で、逆張りの日本株インデックス買いが強まったためか、資金流入額のトップは「日経225ノーロードオープン」(アセットマネジメントOne)となり、152億円の流入額になった。同ファンドがトップ10に入るのは7月5−9日以来。また、日本株式市場全体の日々の値動きの4.3倍になるように運用する「楽天 日本株4.3倍ブル」(楽天投信投資顧問)が第4位で5月10−14日以来のトップ10に返り咲き、そして、同様の運用を行う「SBI 日本株4.3ブル」(SBIアセットマネジメント)が第7位に入った。同ファンドは、20年3月16−19日以来1年4カ月ぶりのトップ10入りになった。
一方、先々週ランクインしていたファンドのうち、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」(アライアンス・バーンスタイン)のCコース(為替ヘッジあり・予想分配金提示型)とBコース(為替ヘッジなし)、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」(SBIアセット)、「ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド『愛称:ポジティブ・チェンジ』」(三菱UFJ国際投信)がランク外となった。
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