フィーレベル「安い」への純資金流入額が過去最大、アクティブ・パッシブともに高水準

 低コストファンドへの資金流入が加速している。モーニングスターフィーレベル別に21年9月の純資金流出入額を見たところ、最も低コストである「安い」に属するファンドは3318億円の純資金流入となり、純資金流入額は21年7月の2771億円を超えて、公表データのある過去51カ月間で最大となった。

 モーニングスターフィーレベルは、ファンドを「先進国株式・アクティブ」や「先進国株式・パッシブ」のように投資先資産とアクティブ・パッシブによってカテゴリー分けし、ファンドの信託報酬がその属するカテゴリー内でどの水準にあるかを5段階で示したもの。相対的なコスト水準が最も低い「安い」を始め、「平均より安い」、「平均的」、「平均より高い」、「高い」がある。

 「安い」は21年9月に10カ月連続の純資金流入となり、前月比伸び率は64%増となった。アクティブ・パッシブ別で見ても、アクティブの純資金流入額は前月比2.4倍の1551億円、パッシブは同29%増の1767億円といずれも前月から大きく増加し、アクティブは過去2番目、パッシブは3番目の高水準となった。

 21年9月の「安い」の純資金流入額上位5ファンドを見ると、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」(494億円の純資金流入)、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(同245億円)、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)」(同236億円)といったフィーレベルカテゴリー「先進国株式・パッシブ」に属する低コストインデックスファンドのほか、同月に新規設定された「ティー・ロウ・プライス 米国割安優良株式ファンド」シリーズの「Aコース(為替ヘッジあり)」(同205億円)、「Bコース(為替ヘッジなし)」(同482億円)となった。「ティー・ロウ・プライス 米国割安優良株式ファンド」シリーズは「先進国株式・アクティブ」に属する。アクティブ、パッシブともに米国株式ファンドがけん引役となった。

 21年1−9月の累計では1兆8602億円の純資金流入となり、2018年の5966億円、2019年の1兆668億円、2020年の7146億円を大幅に上回るペースとなっている。カテゴリー別では「先進国株式・パッシブ」が1兆1063億円、「先進国株式・アクティブ」が5581億円となった。アクティブ、パッシブともに、米国株式を中心に投資する低コストファンドへの資金流入が強まっている。
提供:モーニングスター社
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