三菱UFJ投信がインデックスファンドの拡充を検討、ブロガーと追加候補のアイデアを議論

 三菱UFJ投信は10日、投資信託に高い関心を持つブロガーを招いて同社のインデックスファンド「eMAXIS」シリーズについての運用報告や意見交換を行う「ブロガーミーティング」を開催した。三菱UFJ投信はeMAXISシリーズのファンドを09年10月に設定したあと、同年11月に第1回目のブロガーミーティングを開いており、今回が2回目。eMAXISはネット販売向けのファンドのため、「消費者行動に影響力を持ち、レベルの高い議論をしているブロガーに受け入れられることが重要だと考えている」(三菱UFJ投信 商品企画部長・代田秀雄氏)という。

 同社は国内外の株式や債券などの指数に連動する8本のインデックスファンドをeMAXISシリーズとして提供。代田氏は「競合他社との差別化を図るためにラインアップの拡充を早い段階で行いたい」と話した。同社はNYダウやBRICs(4カ国の株式に投資)、新興国債券、コモディティーなどを対象とする全19種類を追加ラインアップの候補として挙げ、どのファンドにどの程度のニーズがあるかを調査するために10日から一般投資家向けにインターネット上でアンケートを実施。eMAXISでは先進国と新興国の株価指数に連動するインデックスファンドがすでに存在するが、今回のアンケートでは先進国と新興国の両方をカバーしたファンドを候補の一つとして挙げた。

 会場のブロガーからは「(割安株で構成された)バリュー・インデックスに連動するファンドを扱ってはどうか」との提案が出た。代田氏は「予想外の意見で参考になった」と話し、今回の追加ラインアップには含まれないものの、今後さらにファンドを増やす際の候補として検討する意向。

 eMAXISシリーズ計8本の純資産総額は4日時点で約52億6000万円。なかでも新興国株式型の純資産額が約21億3000万円と全体の4割強を占めるなど人気が高く、「想定していた倍ぐらいの資金流入があった」(三菱UFJ投信 パッシブ運用部長・後藤田朋伸氏)としている。資金を集めた理由の一つとして考えられるのが信託報酬の低さ。0.60%(税抜き)という信託報酬は新興国の株式を投資対象とした国内のインデックスファンドとしては最も低い水準となる。(坂本浩明)
提供:モーニングスター社
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