野村AMの「野村新中国A株投信」―希少性の高い中国A株ファンド、当初申込期間で募集停止に(2)

 野村アセットマネジメントは10月15日、中国A株に投資するファンド「野村新中国A株投信」<2010101501>の設定・運用を開始した。人民元建ての株式(中国A株)は中国国内投資家と適格国外機関投資家(QFII制度)のみが投資可能であり、希少性の高い投資対象として知られる。

 「野村新中国A株投信」の運用にあたっては、長期投資をベースとした企業分析などを重視し、投資ユニバースとして500銘柄程度を選定。「ビジネスモデル」「経営、バリュエーション」「成長性」などの観点から分析を加えて約150銘柄から200銘柄程度の推奨銘柄リストを作成する。さらにマクロ分析の観点から策定された業種ウエートなどを考慮し、最終的に30銘柄から100銘柄程度でのポートフォリオを構築する。

 参考ポートフォリオ(10年7月末時点、約50銘柄、実際のポートフォリオとは異なる)の業種配分比率では、一般消費財・サービス28%、資本財・サービス22%、金融20%、ヘルスケア13%などとなっている。

 足元では、金融セクターをやや弱気にみている一方で、ヘルスケアを含む内需関連株を強気にみている。また、中国でのスマートグリッド(次世代送電網)投資の拡大をにらんだ希土濃縮物の探査や調査を手がける企業に注目するなど、ボトムアップを重視した銘柄選別を行っている。

 投資対象の中国A株市場は、上場銘柄数や時価総額で他の中国株市場(B株、H株、レッドチップ)を大きく上回っており、業種構成の偏りが少ない幅広い投資機会を得ることができることから、今後の中国経済発展の恩恵を受けることが期待される。従来は中国A株が香港H株に対して割高になる傾向があったものの、こうしたプレミアムは縮小傾向にあるという。

 一方、QFII制度を利用した外国人投資家による資金流入は拡大しつつあるが、中国A株市場全体の比率に対する比率はまだ低く、中国A株への投資主体は中国の国内の個人投資家が中心となっている。また、中国A株の09年以降の予想1株利益が改善する一方で、予想PERは低下しており、株価に過熱感はないとの見方だ。懸念となっている不動産市場の動向についても、11年に10%から20%程度の価格調整が進むとみられるものの、強い実需を背景に不動産市場は軟着陸するものとみている。

主な購入費用など
購入単位:一般コース(1万口以上1万口単位、当初元本1万口=1万円)、自動けいぞく投資コース(1万円以上1円単位)
購入時手数料(上限、税込み):3.675%
実質的な信託報酬率(税込み、年):1.8815%程度から1.9531%程度
信託財産留保額:0.5%
提供:モーニングスター社
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です
このページのTOPへ
この情報は、ウエルスアドバイザー株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。
また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
このページで提供している情報、記事、画像、図表などの転用、販売、再配信は固く禁じます。

当サイトに表示されている広告の一部はヤフー株式会社に配信を委託しています。ヤフー株式会社から配信される広告が表示されるページを訪問した際には、ヤフー株式会社も同社のcookies情報を取得いたします。そこで収集されるcookies情報については当社に提供・開示されることはなく、ヤフー株式会社が定めるプライバシーの考え方にしたがって管理されます。くわしくはこちらをご覧ください。また、ヤフー株式会社から配信される行動ターゲティング広告についてはこちらをご覧下さい。