大和証券は１月２７日から、ロボ・アドバイザー機能を活用し、契約締結から運用状況の確認までのすべてをインターネットで完結する資産運用サービス「ダイワファンドラップ　オンライン」の取り扱いを開始した。「ダイワファンドラップ」は、１６年１０月にスタートした「ダイワファンドラップ　プレミアム」に続き、３タイプのサービスメニューになった。シリーズ３商品を提供する理由、また、今後の展開について大和証券のラップ・ファンドビジネス部長　間宮賢氏に聞いた。

――「ダイワファンドラップ」を３商品に拡充した狙いは？

　「ダイワファンドラップ」は、３００万円以上の資産を預けていただき、プロに運用を「任せる」という選択を提供するサービスとしてスタートした。「ダイワファンドラップ　プレミアム」は、契約金額が３０００万円以上を対象とし、同じ「任せる」というコンセプトながら、そこに、お客さまの「未来のカルテづくり」という機能を付加した。お客さまが将来実現を望んでおられるいくつかの夢に、目的別に５つの運用口で資産運用を提供することができるサービスだ。

　そして、「ダイワファンドラップ　オンライン」は契約金額５０万円以上を対象としたインターネット完結型のサービス。ロボ・アドバイザーを自分で操作し、プランを選び、そして、契約する。指定された運用方針に従って自動的にリバランスを行い、また、経済環境の変化に応じた基準配分比率の変更も実施するなど、運用面は自動化されている。資産運用についてプランを考える、選ぶ、結果を検証するという、その過程を「楽しむ」という要素を提供するサービスと位置づけている。

――「ダイワファンドラップ　オンライン」で使うロボ・アドバイザーの特徴は？

　３つの入り口を用意した。まず、自分に合った運用スタイルを見つけたいという場合に「リスク許容度診断」を使ってリスク許容度に応じた運用スタイルを提案する。また、「ライフプランニング」では、お客さまが思い描くライフプランの実現可能性を診断しながら、そのライフプランを実現するために必要な資産を形成するための運用プランを提案する。子どもの教育や持ち家、自動車の所有、老後の生活水準など、ライフイベントで必要となる資金を、どのような手段で手当てしていくかを考えていただく。

　そして、「資産運用プランニング」は、資産運用の目標がはっきりしている場合、その目標とする資金を確保するための運用プランを提案する。これら３つの入り口を設けて、どこからでも自由に使っていただける環境を用意した初めてのサービスだと思う。

　「ダイワファンドラップ」の対面サービスでは、この３つの診断ツールはコンサルタントが、お客さまとの対話を通じて、お客さまのニーズをくみ上げて使い分けている。オンラインでも、対面サービスと同等の運用プランの策定ができるようにした。また当社は、総合証券の強みを生かして、「ダイワファンドラップ　オンライン」をご利用のお客さまが、診断ツールの使い方がわからない場合などの相談窓口としてコンタクトセンターや、店頭でもサポートすることができる。

　「ダイワファンドラップ　オンライン」は、オンラインと対面のハイブリッド型サービスと位置づけている。手数料は、コールセンターや店頭でのサポートを含め、契約資産の１％（税抜・年率）としている。

――運用対象商品は？

　「ダイワファンドラップ　オンライン」専用に国内外の資産クラスに投資する９つのインデックスファンドを用意した。外国株式、外国債券、外国ＲＥＩＴについては為替のヘッジあり・なしがある。

　このインデックスファンドのラインアップは、「ダイワファンドラップ　プレミアム」では１２本のファンドを使って、株式の組み入れ比率に制限を設けることなどもできるようになっているが、それをシンプルに９本に絞った。これらインデックスファンドを使ってポートフォリオをつくるアルゴリズム（計算手順）は、プレミアムと同じものを使うので、ローコストながら、品質の高いサービスを提供する。

――「ダイワファンドラップ　オンライン」に期待していることは？

　契約金額５０万円からサービスを提供するのは、できるだけ幅広いお客さまに、ファンドラップのサービスを体験していただきたいという思いがある。近年、お客さまの金融リテラシーは上がってきていると感じる。さまざまなパターンの商品を、それぞれの目的に応じて使い分けるということも広がりつつある。ぜひ、「ダイワファンドラップ　オンライン」をつかって、国際分散投資を体験していただきたい。
提供：モーニングスター社