HSBC投信が「HSBCアジア・クオリティ株式オープン」設定、アジア内需の恩恵を受ける企業に注目

 HSBC投信は3月23日、アジア株式に投資する「HSBC アジア・クオリティ株式オープン」<2010032301>の設定・運用を開始した。HSBC投信では「HSBC中国クオリティ株式オープン」<2009042001>、「HSBC中国クオリティ株式オープン(3カ月決算型)」<2009042002>をすでに運用しているが、「HSBC アジア・クオリティ株式オープン」でも前述の2ファンドと同様にHalbisキャピタル・マネジメント(ホンコン)リミテッドが運用を担当し、集中投資と均等配分という投資手法を採用している。販売会社はいちよし証券、そしあす証券、新潟証券、武蔵証券、リテラ・クレア証券、香港上海銀行。年1回(3月17日)決算。3月31日時点の純資産総額は78億6600万円。

 「HSBC アジア・クオリティ株式オープン」はマザーファンドを通じ、日本を除くアジア諸国の高配当もしくは収益の安定性が期待できる企業の株式を投資対象とする。投資対象地域は、中国(含む香港)、台湾、韓国、インド、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピンなどで、東アジア、東南アジアの企業を広くカバーしている。運用は、HSBCグループで香港に運用拠点を持つHalbisキャピタル・マネジメント(ホンコン)が担当し、運用指図に関する権限を委託する。

 同ファンドの運用にあたっては、約600銘柄の投資ユニバースの中から、PERやROE、予想配当利回り、流動性などを勘案して約200銘柄を選別。このなかから、利益水準が不安定、ないしは業績予想が困難な企業を除外し、負債比率や配当の持続可能性、減配リスクなどを考慮し、約40銘柄から約80銘柄でのポートフォリオと構築する。カントリーアロケーションはほとんど考慮せず、企業の成長性に応じたボトムアップを重視した運用となる。また、組み入れ銘柄に均等投資することで、時価総額の大きな銘柄は必然的にアンダーウエートとなり、時価総額の小さな銘柄がクローズアップされることになる。
 投資対象の「クオリティ」株式は、(1)市場支配力(2)高い自己資本比率や潤沢な手元流動性(3)安定的に向上している収益率(4)持続的な高水準の配当への期待、といった特徴を持つとされるが、このなかでも特に中国、インドといった巨大経済圏の発展の恩恵を受ける銘柄に注目しているという。また、投資対象となる企業は強い財務体質や高い自己資本比率といった特徴に加えて、アジア地域での高い「ブランド」を有しているとされる。
 モデルポートフォリオ(実際の組み入れとは異なる可能性がある)は、金融28%、情報技術17%、一般消費財・サービス12%、電気通信サービス12%などとなっている。一方、国別組入比率では、中国が28%と一番高く、台湾20%、韓国13%、香港13%となっており、中国圏の比率が比較的高いものとなっている。

 アジア諸国も08年のリーマン・ショックを受けて景気減速が強まったが、09年には政府の大型景気対策を受けて景気回復が鮮明となった。09年第1四半期を底にアジア経済は急回復しており、同年後半には中国など景気の過熱感が指摘されるところも出てきた。中国では安定成長路線への復帰が確実となってきたことから、短期的な景気刺激策から教育や医療施設といったより長期の安定成長に向けた投資にシフトしているという。さらに、中国やインドは、これまでの外需依存の経済成長から、個人消費などを中心とした内需主導の経済成長への転換が図られている。中国やインドなどでは巨大な消費市場の誕生が見込まれており、新しい需要の取り込みに正面から取り組む企業に投資妙味があるとの見方だ。

主な購入費用など
申込手数料(上限、税込み):3.675%
信託報酬(年、税込み):純資産総額に対して1.89%
信託財産留保額:解約申込受付日の翌営業日の基準価額に0.5%の率を乗じて得た金額
提供:モーニングスター社
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