野村AMの「野村グローバルCB投信(バスケット通貨選択型)」―高利回りの世界の転換社債に投資(2)

 野村アセットマネジメントは7月22日、世界のCB(転換社債)に投資するファンド「野村グローバルCB投信(バスケット通貨選択型)(毎月分配型)/(年2回決算型)」6ファンドの設定・運用を開始する。

 同ファンドは、日本を除く世界の企業が発行するCBのなかで高利回りの銘柄に投資する。為替ヘッジ手法の異なる「円コース」「資源国通貨コース」「アジア通貨コース」の3コースを備える「バスケット通貨選択型」ファンドとなる。「毎月決算型」の決算日は原則毎月20日。「年2回決算型」の決算日は3月と9月の20日。また、「マネープールファンド(年2回決算型)」も同時に設定され、マネープールファンドへのスイッチングも可能な仕組みとなっている。販売会社は野村証券。

 「野村グローバルCB投信(バスケット通貨選択型)」では、世界の企業が発行する最終利回りが市場平均を上回るCBを実質的な主要投資対象とし、ボトムアップを中心として銘柄の選別を行う。投資対象地域のCB市場の平均最終利回りをみると(10年4月末時点)、米国CBは0.02%、欧州CBは0.71%と目立って高いというわけではない。これは、利回りがマイナスとなっている銘柄が存在するためであり、同ファンドでは最終利回りが市場平均を上回る銘柄を実質的な主要投資対象とすることで高利回りを狙う仕組みとなる。

 参考ポートフォリオ(10年4月末時点、実際の組み入れ内容とは異なる可能性がある)では、投資対象銘柄数は全部で136銘柄と幅広く分散したポートフォリオになる予定。このほかの特性値では、最終利回り(米ドルヘッジ後ベース)は6.4%、平均デュレーション3.6年となる。平均格付けはBB格となり、A格が6.4%含まれる一方で、CCC格以下(無格付けも含まれる)が10.8%入っている。また、米国部分については米企業が中心となるが、欧州その他部分はアジアなどの企業のCBも含まれるなど、世界の幅広いCBが投資対象となっている。

 実際の運用を担当する2社については、CBの特性に合わせた株式のアナリスト、債券のアナリストを多く抱えるといった運用体制の充実もさることながら、CB取引の大半が店頭取引であることから、トレーディング能力に長けていることも重要視している。また、日本と比較してCBの発行条件や転換の条件のバリエーションがさまざまなことから、「個別企業の分析に加え、適正価格を読み解く能力が必要」(アドバイザリー運用部)との観点から2社が選別されている。

 一方、同ファンドでは、為替ヘッジプレミアムを狙うことが可能な、バスケット通貨選択型コースを選択可能となっている。ブラジルレアルと豪ドル、南アランドがそれぞれ3分の1ずつの「資源国通貨コース」、中国人民元とインドルピーとインドネシアルピアがそれぞれ3分の1ずつの「アジア通貨コース」、円で為替ヘッジする「円コース」を設定。バスケット通貨コースでは、単一通貨に投資する場合と比較して平準化された金利収入が期待でき、為替の分散効果も期待できるという。2010年4月時点での短期金利の水準は、資源国通貨コース(3通貨を均等に保有した場合)では6.7%、アジア通貨コース(同)では4.2%となっている。

 主な購入費用など
買付手数料(税込み):3.675%
信託報酬率(税込み、年):実質的には1.7765%程度(マネープールファンドは0.5775%以内、10年7月22日時点では0.1575%)
信託財産留保額:0.3%(マネープールファンドはなし)
スイッチング手数料:1.8375%(マネープールファンドへは無料)
提供:モーニングスター社
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