豪マッコーリー・グループの資産運用会社の調査リソースを活用――岡三AMの「世界資源関連株オープン」

 岡三アセットマネジメントは10月30日、世界の資源関連株に投資する「世界資源関連株オープン」(追加型/内外/株式)<2009103008>の設定・運用を開始した。豪州の資産運用グループ・マッコーリー・グループの資産運用会社に運用を委託、資源の探査・開発・採掘から、加工・運搬まで幅広く資源にかかわる企業の株式から銘柄選別を行うという。販売会社は岡三証券、永和証券、寿証券、荘内証券、益茂証券、丸福証券、三京証券、野畑証券、三晃証券、阿波証券。12月17日時点の純資産総額は38億9600万円。11月末時点での過去1カ月間のトータルリターンは1.74%のマイナスとなっている。年2回決算(4月17日、10月17日)。

 「世界資源関連株オープン」は、主に鉱物・エネルギー資源に関連する世界の企業の株式に投資する。実質的には「マッコーリー・グローバル・セマティック・リソーシズ・ファンド」を通じて主に世界の株式に投資し、「マネーポートフォリオ・マザーファンド」を通じて国内の公社債や短期金融商品に投資する仕組みを採っている。鉱物・エネルギーに投資する部分については、豪州の資産運用会社のマッコーリー・グループの資産運用会社に委託する(実際には、運用会社のマッコーリー・ファンド・マネジメント香港リミテッドが、マッコーリー・インベストメント・マネジメント・リミテッドに投資運用を一任する)。同ファンドで注目する「資源」は、鉄・ベースメタル(銅、アルミニウムなど)、レアメタル(プラチナ、チタン、ニッケルなど)、貴金属などの鉱物資源、石油、石炭などのエネルギー資源となるが、同ファンドでは特にレアメタルなどに注目している。

 運用プロセスについては、今後の需要増が見込まれる資源、現在希少価値がある(もしくは将来希少化する可能性のある)資源に関連する企業に注目。「探査、開発、採掘」「精錬、精鉱、生産」「加工、運搬、輸送」といった3つのサブテーマを設定し、ユニバース(4000銘柄程度)を構築する。特に資源の探査、開発、採掘から資源産業への技術提供、鉱石や石油、ガスの生産・精錬、資源向け化学やパイプライン輸送といった幅広い分野・側面で資源関連株に注目していることが特徴という。さらに、個別の株式について、時価総額1億ドル以上、出来高は1000万米ドル以上といった制限を設け、ユニバースを絞り込む(600銘柄程度)。
 加えて、様々なデータを活用した統計的・数学的な定量分析を行い、収益力や収益の持続性の企業の収益面に加え、株価の方向性や割安感など株価そのものについての分析を加えていることも特徴といえる。最終的なポートフォリオは50銘柄から100銘柄程度で構成される。

 マッコーリー・グループは世界中でインフラ事業の投資を行うなど、インフラ関連の動向に強いという特徴が知られているが、この「世界資源関連株オープン」ではその特色を生かし、需要サイドでのニーズを踏まえて資源株に注目していく。6人のチームでの運用体制となるが、全員10年以上の業界キャリアを持つなど、資源関連のスペシャリストをそろえているという。同時に、「バックグラウンドをみた需要を見据える」(運用本部)との趣旨から地質学者の経歴を持つスタッフから、地球温暖化に関する専門家まで幅広い人材をそろえた調査体制を構築している。特にマッコーリー・グループでは資源関連株のファンドを海外で運用するなど過去の実績もあるという。
 現状、世界で大型の景気刺激策が相次いで行われている中、アジアなどではインフラ関連での巨額の投資が予定されている国々も多く、特にインフラ投資では素材として鉱物資源などの使用増加が考えられることから、インフラ関連の動向に強みを持つマッコーリー・グループの特徴が生かされるとの見方だ。

 同ファンドでは新興国の経済成長や企業の技術革新により鉱物資源やエネルギー減の需要が増加していることに注目。例えば、インドでは携帯電話などの急速な発展などから携帯電話に使用される金やプラチナの需要増が見込まれており、新興国自体が日本の1960年代から1970年代の高度成長期にも匹敵する成長を遂げることが見込まれるなか、さらなる貴金属の需要増と価格上昇をとらえることを狙っている。現状、銅や金といった比較的メジャーな資源に関連する企業のほかにも、バッテリーの蓄電池用やデータセンターの大型化に伴う需要増を見込んだ鉛の動向にも注目している。

主な購入費用など
 申込単位:分配金受取コース(1万口以上1万口単位、1万円以上1円単位)、分配金再投資コース(1万円以上1円単位)
 申込手数料(上限、税込み):3.15%
 信託報酬率(年、税込み):実質的には1.697%
 信託財産留保額:0.3%
提供:モーニングスター社
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