壮大な挑戦を行うムーンショット銘柄に投資する、「iFreeNEXTムーンショット」が新規設定へ

 「moonshot(ムーンショット)」という英単語は、故ジョン・F・ケネディ米元大統領が、アポロ計画による人類初の月への有人宇宙飛行計画について、米国議会で演説した内容に由来して、アポロ計画のように、「斬新で困難だが、実現すれば大きなインパクトをもたらす壮大な課題への挑戦」を意味するようになった。この「ムーンショット」にあやかって、次世代イノベーション企業で構成されたインデックスが「S&P Kensho ムーンショット指数」だ。その指数に連動する運用成果をめざす「iFreeNEXT ムーンショットインデックス」を大和アセットマネジメントが7月9日に新規設定する。

 ムーンショット指数は、創業年数が浅く、なおかつ、急速な成長が期待できるイノベーション企業を中心に構成されている。米国の上場株式の中から、時価総額1億ドル以上(時価総額上位10%を除く)、かつ、3カ月の日次平均取引金額が100万ドル以上、かつ、企業の研究開発費・売上高がプラスという条件でスクリーニングし、さらに、企業の研究開発費、開示書類におけるイノベーション関連ワードを集計した「Early Stage Compositeイノベーション・スコア」を使って50銘柄を選定し、それらに等金額投資するポートフォリオを作る。銘柄の入れ替えは年1回(6月)、半年に1度リバランスする。

 同指数は、2014年7月1日を基準日として算出され、2020年10月から指数が公表開始された。過去の指数の推移を、米国の代表的な株価指数と重ねてみると、同指数の算出開始から概ね「NASDAQ100」(NASDAQ上場の時価総額上位100銘柄)に連動する動きをしていたが、2020年3月のコロナショック以降に、「NASDAQ100」を大きく上回った。2014年7月1日を100とすると、2021年5月末時点で、「ムーンショット指数」は629になり、「NASDAQ100」の379、「S&P500」の249を大幅に上回っている。

 米国では2020年3月以降のハイテク・グロース株(成長株)への集中投資への反省もあって、PER(株価収益率)などが市場平均を大幅に上回る銘柄への投資を見直す機運が高まり、グロース株に対して出遅れ感が強まっていたバリュー株(割安株)が選好されるような動きがある。ただ、「ムーンショット指数」に採用されているような銘柄群は、研究開発等によって「ムーンショット」といわれるような高い成長を実現することが期待される企業群だ。株式市場の物色動向とは関係なく、その成長力によって大きな株価パフォーマンスが期待される企業群といえる。

 新設される「iFreeNEXT ムーンショットインデックス」の信託報酬率は年率0.77%(税込み)。販売会社は、りそな銀行。
提供:モーニングスター社
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