インデックス投資テーマのイベントが大盛況(1)=パネリストが魅力を熱弁
インデックス投資をテーマにしたイベント「第3回インデックス投資ナイト」が9日、ニフティが運営する都内のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」で開催された。ファンドに精通したパネリストがインデックス投資の魅力などを熱く語ったほか、10年に投信ブロガーに最も高く評価されたファンドを選出する「投信ブロガーが選ぶ!ファンド・オブ・ザ・イヤー2010」の表彰式も行われた。イベントは個人投資家が主催。前売り券が完売するなど注目度は高く、当日はインデックスファンドに関心を持つ多数の個人投資家が参加した。(坂本浩明)
<インデックス投資は「選ばない投資」、パフォーマンスの優位性も>
パネルディスカッションの冒頭、晋陽FPオフィス代表でインデックス投資アドバイザーのカン・チュンド氏は、指数に連動することを特徴とするインデックスファンドへの投資は「選ばない投資である」と指摘。個別銘柄の選別の必要がなく、初心者でも分かりやすい点などをメリットとして挙げた。
モーニングスターの朝倉智也代表取締役COO(最高執行責任者)は、ベンチマークとする指数を上回る投資成績を目指す「アクティブ型ファンド」とインデックスファンドを比較。日本では1年スパンであればTOPIXより高いパフォーマンスを達成するアクティブ型ファンドはいくつもあるが、何年もTOPIXをアウトパフォームし続けるのは難しいという。さらに、運用コストが低く抑えられている点などを考慮すると、インデックスファンドに着目する価値があるとした。また、楽天証券経済研究所の客員研究員で経済評論家の山崎元氏は、たとえ優れたアクティブ型ファンドがあったとしても、数あるファンドの中から「よいファンドを選び出すのは困難」と述べた。インデックスファンドを用いたポートフォリオ構築について山崎氏は、給与収入があることを前提とすれば、「当面必要な資金以外はリスクを取れるため、組み入れ比率は日本株式と外国株式を半々でよいのではないか」との見解を示した。
<積み立て投資継続のコツは「仲間作り」>
インデックス投資の始め方や続け方についても議論された。カン氏はインデックスファンドには積み立て投資が適しているとして、「1000円でも5000円でも無理のない額から始めるのが大切。慣れてきたら積立額を増やせばよい。ライフステージに応じて積立額を変更することもできる」とアドバイスした。銘柄分析の必要がないインデックスファンドへの投資は、コストや時間をあまりかけずに続けることが可能とされる。より充実した人生を送るうえで、投資以外の活動に多くの時間を割り当てられるようになるのが魅力。アクティブ型ファンドと対比して、指数への連動を目指すインデックスファンドは「パッシブ型ファンド」と呼ばれる。カン氏は「人生はアクティブに、投資はパッシブに」という考え方を実践するよう心がけていると語った。
ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子氏は、「加入している確定拠出年金にインデックスファンドでよい商品がないかをまず確認するのが重要」と発言。非課税枠がある確定拠出年金を有効活用できるとした。インデックスファンドを選ぶポイントとしては、信託報酬の安さや資金流入の安定性、運用理念のほか、連動指数とのカイ離率が低く抑えられているかといった点を指摘。また、商品選択や運用の際に投資家は自分のリスク許容度を考慮した方がよいとした。08年のように相場が大きく変動することも想定されるため、「精神面または家計の面でどの程度の価格下落に耐えられるのかを把握するようにしたい」と話した。
マネックス・ユニバーシティの内藤忍社長は、インデックスファンドへの積み立て投資を長く続けるためのコツとして、「仲間を作って定期的に励ましあったりするのがよい」と説明。リーマン・ショック後の金融危機で各国株式が暴落した際の自身のエピソードを紹介した。投信ブロガーなどに相談したことで投資を続ける決意ができ、09年3月以降の相場回復の恩恵を得られたという。
提供:モーニングスター社
<インデックス投資は「選ばない投資」、パフォーマンスの優位性も>
パネルディスカッションの冒頭、晋陽FPオフィス代表でインデックス投資アドバイザーのカン・チュンド氏は、指数に連動することを特徴とするインデックスファンドへの投資は「選ばない投資である」と指摘。個別銘柄の選別の必要がなく、初心者でも分かりやすい点などをメリットとして挙げた。
モーニングスターの朝倉智也代表取締役COO(最高執行責任者)は、ベンチマークとする指数を上回る投資成績を目指す「アクティブ型ファンド」とインデックスファンドを比較。日本では1年スパンであればTOPIXより高いパフォーマンスを達成するアクティブ型ファンドはいくつもあるが、何年もTOPIXをアウトパフォームし続けるのは難しいという。さらに、運用コストが低く抑えられている点などを考慮すると、インデックスファンドに着目する価値があるとした。また、楽天証券経済研究所の客員研究員で経済評論家の山崎元氏は、たとえ優れたアクティブ型ファンドがあったとしても、数あるファンドの中から「よいファンドを選び出すのは困難」と述べた。インデックスファンドを用いたポートフォリオ構築について山崎氏は、給与収入があることを前提とすれば、「当面必要な資金以外はリスクを取れるため、組み入れ比率は日本株式と外国株式を半々でよいのではないか」との見解を示した。
<積み立て投資継続のコツは「仲間作り」>
インデックス投資の始め方や続け方についても議論された。カン氏はインデックスファンドには積み立て投資が適しているとして、「1000円でも5000円でも無理のない額から始めるのが大切。慣れてきたら積立額を増やせばよい。ライフステージに応じて積立額を変更することもできる」とアドバイスした。銘柄分析の必要がないインデックスファンドへの投資は、コストや時間をあまりかけずに続けることが可能とされる。より充実した人生を送るうえで、投資以外の活動に多くの時間を割り当てられるようになるのが魅力。アクティブ型ファンドと対比して、指数への連動を目指すインデックスファンドは「パッシブ型ファンド」と呼ばれる。カン氏は「人生はアクティブに、投資はパッシブに」という考え方を実践するよう心がけていると語った。
ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子氏は、「加入している確定拠出年金にインデックスファンドでよい商品がないかをまず確認するのが重要」と発言。非課税枠がある確定拠出年金を有効活用できるとした。インデックスファンドを選ぶポイントとしては、信託報酬の安さや資金流入の安定性、運用理念のほか、連動指数とのカイ離率が低く抑えられているかといった点を指摘。また、商品選択や運用の際に投資家は自分のリスク許容度を考慮した方がよいとした。08年のように相場が大きく変動することも想定されるため、「精神面または家計の面でどの程度の価格下落に耐えられるのかを把握するようにしたい」と話した。
マネックス・ユニバーシティの内藤忍社長は、インデックスファンドへの積み立て投資を長く続けるためのコツとして、「仲間を作って定期的に励ましあったりするのがよい」と説明。リーマン・ショック後の金融危機で各国株式が暴落した際の自身のエピソードを紹介した。投信ブロガーなどに相談したことで投資を続ける決意ができ、09年3月以降の相場回復の恩恵を得られたという。
提供:モーニングスター社