スパークスAM、「スパークス・日本株・ロング・ショート・プラス」を6月30日に設定、先物取引を活用

 スパークス・アセット・マネジメントは6月30日、「スパークス・日本株・ロング・ショート・プラス」(追加型/国内/株式/特殊型<ロング・ショート型、派生商品型>)の設定・運用を開始する。スパークスAMが実績を持つ日本株のロング・ショート戦略に加え、株価指数先物取引などの取引を組み合わせるファンドになる。販売会社は、年1回(6月25日)決算。販売会社は、エコ・プランニング証券、ジーク証券、スパークス証券、ニュース証券、山和証券。「取り扱いを検討している販社もいくつかある」(投信事業グループ)と、今後販社が拡大する可能性があるという。

 同ファンドは、ファミリーファンド方式により、日本の上場株式への投資を行う。運用については、マザーファンド(スパークス・日本株・ロング・ショート・マザーファンド、既存ファンドの「スパークス・日本株・ロング・ショート・ファンド(愛称=ベスト・アルファ)」(追加型/国内/株式/特殊型<ロング・ショート型、派生商品型>)<2002031102>と同じ)への投資に加え、株価指数先物取引を組み合わせる。ロング・ショート戦略は、将来の成長が見込まれる企業の株式を買い建て(ロング)する一方、過大評価されている企業の株式を主に信用取引で売り建て(ショート)する2つのポジションを組み合わせることで、リターンを追求する戦略。スパークスAMでは、すでに国内公募ファンドではロング・ショート戦略を採るファンド3本を運用するなどの運用実績を持つ。また、スパークスAMは、ロング・ショート戦略を支えるためのボトムアップ・リサーチ体制を運用上の特徴としており、企業収益の質、市場成長性、経営戦略の3つの着眼点から企業の実体価値を計り、アナリストによる綿密な調査を行っている。また、ロングとショートのポジションの実質的な合計額は、純資産総額の2倍を上限とする。

 同ファンドでは、ロング・ショート戦略を採るマザーファンドに8割程度、残りを株価指数先物に投資する格好となる。「株式の上昇局面ではロングバイアスを強め、下落局面では実質レバレッジを掛ける形でネットショートも可能になる。これまでの『ロング・ショート戦略』に『プラス』がつけた一歩踏み込んだファンド」(同)という。「ロング・ショート」部分は既存ファンドと同じマザーファンドに投資し、「基本スタイルは崩さない」(同)というように、マザーファンド部分で市場の上昇、下落に左右されにくい安定的なリターンを目指し、加えて、株価の上昇・下落が見込まれる局面ではクオンツ戦略を用いた株価指数先物の活用で収益の拡大を目指す。現状、日本の株式は上昇局面にあるものの、「個別企業によって株価のバラつきが出ている」(同)と、ロング・ショート戦略での収益の機会があるとの見方だ。基本的にはロング・ショート戦略はネットロングになる傾向が指摘されるが、経済指標などで強弱感が対立して株価の再度の下押し懸念がくすぶる中、同ファンドではネットショートも可能なことから、下落局面でも収益を得ることが可能な仕組みとなっている。
提供:モーニングスター社
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