欧米でインド株ファンドに資金回帰の兆し、連日の株価最高値更新で注目

 インド株の上昇力が強い。インド・ムンバイ証券取引所が算出している代表的な株価指数のムンバイ・SENSEX指数は10日まで4営業日連続で過去最高値を更新した。総選挙で10年ぶりに政権が交代し、モディ新政権の改革への期待感が株価を押し上げている。

 海外において、足元ではファンドを通じたインド株への資金流入の兆しが見え始めている。米国では、13年2月以来、インド株ファンドから流出超過が継続していたが、14年4月に15カ月ぶりに流入超に転じ、5月も流入超が続いた。また、欧州籍やオフショア籍のインド株ファンドは14年3月に、12年2月以来の流入超過となり、それぞれ4月も流入超となっている。

 流入超過額は米国籍で14年4−5月に合計約7000万ドル(約70億円)、欧州籍で同年3−4月に合計約2億ユーロ(約280億円)、オフショア籍で同期間に合計約2億ドル(約230億円)程度と、その額はまだ小幅であり、本格的な資金流入には至っていない。インド国内では、インド株ファンドは、13年9月から14年4月まで8カ月連続で純資金流出が継続している。日本の国内公募追加型株式投信に目を向けると、インド株ファンドは14年5月まで26カ月連続で純資金流出となっており、絶好調の相場とは裏腹に人気回復にはほど遠い状況だ。

 もっとも、今後モディ新政権が改革を進め、株価上昇期待がさらに強まるに連れて、本格的な資金流入が起こる可能性もある。すでに、海外投資家はインド株を年初から約91億ドル以上買い越しており、インド株ファンドを見直す機運も一段と高まりそうだ。

 ◎純資金流出入額は、米国、欧州、オフショアはモーニングスターカテゴリー「India Equity」に属するオープンエンドファンドの推計値(MMF、ファンドオズファンズ、ETFなどは除く)。インドはグローバルカテゴリー「India Equity」に属するオープンエンドファンドの推計値(ファンドオズファンズなどは除く)。日本は、モーニングスターカテゴリー「国際株式・インド(為替ヘッジなし)」に属する国内公募追加型株式投信(DC、SMA、ETFなどは除く)が対象(2014年5月はモーニングスター推計値)。
提供:モーニングスター社
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