[モーニングスター投資家意識調査]6割が「資産配分の見直し」に不安、関心高まる「資産配分おまかせ型」
モーニングスターはシュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社と共同で全国の投資家を対象に「第1回投資家意識調査」(注1)を実施。調査手法はダイレクトメールとインターネット、調査期間は2015年2月16日(月)−3月13日(金)で、計3140名から回答を得た。今回の調査の特徴は有効回答数3000件を超える大規模なものであり、94%が「投資信託の保有経験」がある(過去保有者も含む)こと、また偏りの無い幅広い年齢層から回答を得ていることなどが挙げられる。調査結果(抜粋)は以下の通り。
<投資をする際の不安は、「市場環境に合わせた資産配分の見直し」>
投資信託のメリットの一つは、専門家によって運用されていることだ。しかし、最終的に商品の売買・見直しを決断するのは投資家自身。調査の結果、投資家の実に6割が、「投資のタイミングや資産配分の見直し」について不安を感じていることが分かった。続いて、「経済・金融市場の情報や専門知識の不足」「どの商品を選んでよいかわからない」といった回答が多かった。
資産運用において、「運用成果の8割以上はアセットアロケーション(資産配分)で決まる」とも言われている。プロの投資家でないとそうした判断は難しいという、投資家の声を表した結果となった。そうした中、関心を集めているのが「フレキシブル・アロケーション型」の投資信託である。いわゆる「資産配分おまかせ型」であり、市場環境に合わせて機動的(フレキシブル)に、株式や債券、現金などの資産配分を変更する点が、従来のバランス型とは異なる。
運用のプロが資産配分を調整する「資産配分おまかせ(フレキシブル・アロケーション)」ファンドへの関心
・関心がある 48%
・関心がない 24%
・どちらともいえない 28%
関心がある理由としては、「資産配分を柔軟に調整することで、さらにリスクを抑えることが期待できる」との回答が一番多かった。分散投資に加え、機動的な資産配分の変更が、リスク抑制の効果を高めると投資家に理解されていることが分かった。
<コア資産となる投資信託選び、6割の投資家が「安定した利回り」を重視>
2015年3月末時点で日本には、投資家が購入することができる投資信託が約4000本(注2)存在する。資産形成の中心(コア資産)となる投資信託選びにおいて、どのような基準を持っているのだろうか。調査の結果、投資家の6割が、コア資産となる投資信託選びの優先条件を「リスクは少々あるが、安定した利回りを重視」と回答した。
また、投資信託に期待する利回り水準は、「3−5%未満」に続いて「5−7%未満」と回答した投資家が7割近くを占め、多くの投資家が5%前後の利回りを期待している結果となった。長引く低金利環境下において、投資家の利回りを重視した姿勢は強い。大きくリスクを取って高い値上がり益を狙うより、リスクを抑えて債券や高配当株式などの高い利子・配当収入が期待できる運用が求められる傾向が読み解ける。
リーマン・ショック以降は、欧州債務問題やアベノミクス、ウクライナ危機など、マーケットを動かす様々な出来事が発生した。ただ漫然と分散投資をするだけではリスクヘッジは不十分であるとの認識が投資家の中に広がり、その結果、「フレキシブル・アロケーション型」の投資信託が注目を集めている。今後、NISA(少額投資非課税制度)や確定拠出年金など長期の資産形成の選択肢として、広まっていくことが予想される。
(注1)「第1回投資家意識調査」の概要
調査期間:2015年2月16日(月)−3月13日(金)
調査地域:全国
調査手法:ダイレクトメール、インターネット
有効回答:3140件
(注2)国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向け、ラップ口座向け、ETF等除く)
提供:モーニングスター社
<投資をする際の不安は、「市場環境に合わせた資産配分の見直し」>
投資信託のメリットの一つは、専門家によって運用されていることだ。しかし、最終的に商品の売買・見直しを決断するのは投資家自身。調査の結果、投資家の実に6割が、「投資のタイミングや資産配分の見直し」について不安を感じていることが分かった。続いて、「経済・金融市場の情報や専門知識の不足」「どの商品を選んでよいかわからない」といった回答が多かった。
資産運用において、「運用成果の8割以上はアセットアロケーション(資産配分)で決まる」とも言われている。プロの投資家でないとそうした判断は難しいという、投資家の声を表した結果となった。そうした中、関心を集めているのが「フレキシブル・アロケーション型」の投資信託である。いわゆる「資産配分おまかせ型」であり、市場環境に合わせて機動的(フレキシブル)に、株式や債券、現金などの資産配分を変更する点が、従来のバランス型とは異なる。
運用のプロが資産配分を調整する「資産配分おまかせ(フレキシブル・アロケーション)」ファンドへの関心
・関心がある 48%
・関心がない 24%
・どちらともいえない 28%
関心がある理由としては、「資産配分を柔軟に調整することで、さらにリスクを抑えることが期待できる」との回答が一番多かった。分散投資に加え、機動的な資産配分の変更が、リスク抑制の効果を高めると投資家に理解されていることが分かった。
<コア資産となる投資信託選び、6割の投資家が「安定した利回り」を重視>
2015年3月末時点で日本には、投資家が購入することができる投資信託が約4000本(注2)存在する。資産形成の中心(コア資産)となる投資信託選びにおいて、どのような基準を持っているのだろうか。調査の結果、投資家の6割が、コア資産となる投資信託選びの優先条件を「リスクは少々あるが、安定した利回りを重視」と回答した。
また、投資信託に期待する利回り水準は、「3−5%未満」に続いて「5−7%未満」と回答した投資家が7割近くを占め、多くの投資家が5%前後の利回りを期待している結果となった。長引く低金利環境下において、投資家の利回りを重視した姿勢は強い。大きくリスクを取って高い値上がり益を狙うより、リスクを抑えて債券や高配当株式などの高い利子・配当収入が期待できる運用が求められる傾向が読み解ける。
リーマン・ショック以降は、欧州債務問題やアベノミクス、ウクライナ危機など、マーケットを動かす様々な出来事が発生した。ただ漫然と分散投資をするだけではリスクヘッジは不十分であるとの認識が投資家の中に広がり、その結果、「フレキシブル・アロケーション型」の投資信託が注目を集めている。今後、NISA(少額投資非課税制度)や確定拠出年金など長期の資産形成の選択肢として、広まっていくことが予想される。
(注1)「第1回投資家意識調査」の概要
調査期間:2015年2月16日(月)−3月13日(金)
調査地域:全国
調査手法:ダイレクトメール、インターネット
有効回答:3140件
(注2)国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向け、ラップ口座向け、ETF等除く)
提供:モーニングスター社