<投信情報>5カ月連続の流入超、国内株式は新規設定で久々の“ヒット商品”―4月推計資金流出入
<国内投信全体は5カ月連続の純資金流入、アジア関連ファンドが人気>
モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年4月に7860億円の純資金流入と、前月から流入額は鈍化したものの、5カ月連続の流入超となった。「国際REIT型」「国際株式型」がいずれも1000億円台の純資金流入を記録しており、引き続き海外資産に投資するファンドを中心に高水準の資金流入となっている。「国内株式型」は1112億円の純資金流出と低迷したものの、一部の新規設定ファンドが高水準の資金流入となった。
国内投信における純資金流出入額をモーニングスター大分類別でみると、流入額上位は、第1位が「国際REIT型」で1847億円、第2位が「国際株式型」で1713億円、第3位が「国際債券型」で972億円となった。海外資産が上位を占める傾向に変わりはないが、足元で資金流入が目立つのがアジア関連ファンドだ。個別ファンドの純資金流入額上位をみると、第3位が「アジア好利回りリート・ファンド」<2011093007>で496億円、第4位が「アジア・オセアニア好配当成長株(毎月)」<2005102701>で406億円、第8位が「アジア・ヘルスケア株式ファンド」<2015011601>で282億円と、上位10ファンドのうち3ファンドがアジア関連ファンドとなった。好利回りや好配当が特徴のファンドやヘルスケア関連ファンドは従来から売れ筋だったが、こうしたファンドの中でも成長期待が高いアジアに投資するファンドがここにきて選好されている格好だ。
<「国内株式型」は資金流出継続も、新規設定ファンドで高水準の資金流入>
4月は日経平均株価が一時15年ぶりに2万円台を回復したが、「国内株式型」は資金流出が継続した。純資金流出入額をモーニングスターカテゴリー別でみると、流出額上位は、第1位が「国内大型グロース」で922億円、第2位が「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」で290億円、第3位が「株式ブル型」で229億円となっている。国内株式ファンドは株価が大台に乗せるなか、利益確定売りが流入したとみられる。実際、個別ファンドの純資金流出額上位をみると、第2位が「日経225ノーロードオープン」<1998082101>で233億円、第9位が「インデックスファンド225」<1988061701>で111億円と、日経平均連動型ファンドの資金流出が顕著となった。
もっとも、全体では資金流出傾向が続く国内株式ファンドだが、一部の新規設定ファンドに多額の資金流入があった点は注目に値する。限定追加型ファンドのため、モーニングスターカテゴリーは付与されていないものの、4月3日に設定された「日本企業価値向上ファンド(限定追加型)」<2015040301>は2161億円の純資金流入となり、個別ファンドの純資金流入額ランキングでダントツ1位に。4月10日には、運用資産規模を適正に保つため、買い付け申し込みの受け付けを停止すると発表した。4月7日に設定された「新光 シラー・ケープ日本株式戦略F(RC付)」<2015040703>も758億円の純資金流入と高水準の資金を集め、同ランキングで第2位となった。
「日本企業価値向上ファンド(限定追加型)」は野村證券、「新光 シラー・ケープ日本株式戦略F(RC付)」はみずほ証券と、いずれのファンドも特定の販売会社のみで購入可能なため、幅広い投資家の資金を集めたとは言えないものの、国内株式ファンドとして久しぶりの“ヒット商品”となったのは確か。これらに続き、日本株投資の受け皿となり得るファンドが現れるか注目だ。
提供:モーニングスター社
モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年4月に7860億円の純資金流入と、前月から流入額は鈍化したものの、5カ月連続の流入超となった。「国際REIT型」「国際株式型」がいずれも1000億円台の純資金流入を記録しており、引き続き海外資産に投資するファンドを中心に高水準の資金流入となっている。「国内株式型」は1112億円の純資金流出と低迷したものの、一部の新規設定ファンドが高水準の資金流入となった。
国内投信における純資金流出入額をモーニングスター大分類別でみると、流入額上位は、第1位が「国際REIT型」で1847億円、第2位が「国際株式型」で1713億円、第3位が「国際債券型」で972億円となった。海外資産が上位を占める傾向に変わりはないが、足元で資金流入が目立つのがアジア関連ファンドだ。個別ファンドの純資金流入額上位をみると、第3位が「アジア好利回りリート・ファンド」<2011093007>で496億円、第4位が「アジア・オセアニア好配当成長株(毎月)」<2005102701>で406億円、第8位が「アジア・ヘルスケア株式ファンド」<2015011601>で282億円と、上位10ファンドのうち3ファンドがアジア関連ファンドとなった。好利回りや好配当が特徴のファンドやヘルスケア関連ファンドは従来から売れ筋だったが、こうしたファンドの中でも成長期待が高いアジアに投資するファンドがここにきて選好されている格好だ。
<「国内株式型」は資金流出継続も、新規設定ファンドで高水準の資金流入>
4月は日経平均株価が一時15年ぶりに2万円台を回復したが、「国内株式型」は資金流出が継続した。純資金流出入額をモーニングスターカテゴリー別でみると、流出額上位は、第1位が「国内大型グロース」で922億円、第2位が「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」で290億円、第3位が「株式ブル型」で229億円となっている。国内株式ファンドは株価が大台に乗せるなか、利益確定売りが流入したとみられる。実際、個別ファンドの純資金流出額上位をみると、第2位が「日経225ノーロードオープン」<1998082101>で233億円、第9位が「インデックスファンド225」<1988061701>で111億円と、日経平均連動型ファンドの資金流出が顕著となった。
もっとも、全体では資金流出傾向が続く国内株式ファンドだが、一部の新規設定ファンドに多額の資金流入があった点は注目に値する。限定追加型ファンドのため、モーニングスターカテゴリーは付与されていないものの、4月3日に設定された「日本企業価値向上ファンド(限定追加型)」<2015040301>は2161億円の純資金流入となり、個別ファンドの純資金流入額ランキングでダントツ1位に。4月10日には、運用資産規模を適正に保つため、買い付け申し込みの受け付けを停止すると発表した。4月7日に設定された「新光 シラー・ケープ日本株式戦略F(RC付)」<2015040703>も758億円の純資金流入と高水準の資金を集め、同ランキングで第2位となった。
「日本企業価値向上ファンド(限定追加型)」は野村證券、「新光 シラー・ケープ日本株式戦略F(RC付)」はみずほ証券と、いずれのファンドも特定の販売会社のみで購入可能なため、幅広い投資家の資金を集めたとは言えないものの、国内株式ファンドとして久しぶりの“ヒット商品”となったのは確か。これらに続き、日本株投資の受け皿となり得るファンドが現れるか注目だ。
提供:モーニングスター社