バークレイズ・キャピタル・ファンド・ソリューションズは１１月２７日、「バークレイズ・グローバル・アルファ・ファンド」（追加型投信／内外／資産複合／特殊型＜ロング・ショート型／絶対収益追求型＞）<2009112705>の設定・運用を開始した。同ファンドは、株式や債券、通貨など幅広い資産の先物を中心に投資し、各資産の買い建て、もしくは売り建てを行うことで収益を追求する「絶対収益追及型」のファンドになる。ファンダメンタルズ分析をベースとした月次でのポートフォリオ構築を行うことに加え、日々ベースでの細かいポートフォリオの調整を行い、利益確定や損失の抑制を図るなど、安定した収益を目指す仕組みを整えている。年２回（３月１５日、９月１５日）決算。販売会社は東京スター銀行。

　「バークレイズ・グローバル・アルファ・ファンド」は、株式や債券、商品、通貨などの幅広い資産について、毎月の各資産の収益見通しに基づき、各資産についてロング、またはショートを行うことで、各資産の上昇局面や下降局面でも収益機会を狙う。中長期的には、目標として円短期金利を年率で３％から４％程度上回る投資成果を目指す。また、日々のファンドの運用状況に基づき、ポートフォリオの調整を行うことで利益確定や損失抑制を図っている。ファンドの仕組みとしては、国内籍の「グローバル・アルファ・マザーファンド」に約９０％、アイルランド籍の「コモディティ・ストラテジー・ファンド円クラス」に約１０％を投資する、ファンド・オブ・ファンズの仕組みでの運用となる。また、同種の運用モデルを活用したファンドは欧州ですでに運用されている。

　具体的な投資対象資産は、株式（日本、米国、欧州、英国等）、国債（日本、米、独、英等）、通貨（米ドル／円、米ドル／ユーロ等）、商品（原油、天然ガス、ガソリン、金、銀、銅、小麦、大豆、とうもろこし、アルミニウム等）の先物となり、各資産に対し、選択的にロング、もしくはショートを行う。先物を投資対象とするのは、流動性を勘案するため。これらのロング、ショートの判断のベースとなるのが、経済のファンダメンタルズ指標や、市場動性のテクニカル指標である。各資産につき、３０個から４０個程度の経済指標などの関連する指標を選び、過去２年間の指標と対象資産との相関関係を分析、相関性の高い指標を選び、テクニカル指標などを加えて各対象資産の今後１カ月間の予想収益率を算出し、ポートフォリオを月次で構築する。コンピューターをベースにした膨大な量のシュミレーションを行いつつ、各資産の収益率の算出に用いられた指標の妥当性については人間のチェックを加えることで、「モデル運用と人間の判断の融合」（岩居雅彦・代表取締役）を目指した仕組みとなっている。また、ポートフォリオ全体としてはレバレッジは行わない。

　膨大なファンダメンタルズデータを基にした月次でのポートフォリオ構築を行うことに加え、毎日の運用状況に基づいた細かいポートフォリオの調整を行い、利益の確保につなげていることも最大の特徴といえる。毎月月初来通算の目標収益率を定め、目標を達成するとリスク資産への投資を解消し短期金融資産への投資に移行する。パフォーマンスが低調な場合にも、同じくリスク資産への投資を削減し、損失の抑制を行う。このプロセスにより、ダウンサイドリスクを抑制しつつ、目標収益の達成の確率を高める。

主な購入費用など
　購入単位：１口以上１口単位（東京スター銀行では、「分配金受取コース＜一般コース＞」は１万口以上１口単位、「分配金再投資コース＜自動けいぞく投資コース＞」は１万円以上１円単位）
　申込手数料（上限、税込み）：３．１５％
　信託報酬率（年、税込み）：実質２．０５％程度
　信託財産留保額：０．３％
提供：モーニングスター社