<★★★★★>フィデリティ・日本配当成長株F、配当成長に着目した銘柄選択で調査力発揮(上)

 フィデリティ投信が運用する「フィデリティ・日本配当成長株・ファンド(分配重視型)」<2005093002>(★★★★★、評価基準日=2月29日)が2月末にモーニングスターレーティングで最高格付けの5つ★になった。

 10年(年率)でトータルリターンが2.21%と日本株で運用している多くのファンドがマイナスリターンのところ、プラスリターンを確保。1年、3年(年率)、5年(年率)においてもカテゴリー平均を上回るトータルリターンを残している。また、リスク(標準偏差)も1−10年(年率)でカテゴリー平均を下回る水準に抑えて運用しているため、運用の効率性を示すシャープレシオが高い。同ファンドの商品性と運用方針についてフィデリティ投信の商品マーケティング部シニア・マネージャーの渡部哲也氏に聞いた。

 ――日本株は2016年に入って不安定な値動きが続いていますが、「フィデリティ・日本配当成長株・ファンド(分配重視型)」は、TOPIX(東証株価指数)と比較すると下落率を抑えた運用成績になっています。同ファンドは、市場の波乱に強いということが言えますか?

 「フィデリティ・日本配当成長株・ファンド(分配重視型)」は、『配当』をキーワードに「配当が成長(増配)するか=配当成長」をポイントに銘柄選定しています。ポートフォリオの構築にあたっては、市場平均の予想よりも高い配当利回りの実現を目指して銘柄を選定しますが、現時点での配当利回りよりも、将来の増配の可能性をより重く見ています。

 2016年1月末現在の組み入れ銘柄数は73銘柄で、ポートフォリオの平均予想配当利回りは2.3%です。TOPIXの平均予想配当利回り2.0%より高い水準を確保しています。

 配当を増やせる力のある企業とは、利益が拡大している企業、配当性向を高めている企業、あるいは、配当を高められるだけ財務体質がしっかりしている企業ということがいえます。これら企業に投資することは、配当利回りの獲得だけではなく、企業の成長力を評価した株価値上がり益の獲得も期待できます。このため、年4回の決算では、配当利回りの水準を勘案しての分配に加え、1月と7月には売買益などの水準を勘案して分配を行っています。

 近年は、増配などで株主還元を強化する企業が増加し、東証1部企業の年間配当金総額は2013年に6.9兆円だったものが、2014年は8.0兆円、2015年は9.5兆円と年々拡大しています。過去5年で配当額は2倍になりました。この配当の積み上げが、株価が大きく変動するなかにあってリスクを抑える効果に働いていると思います。

 また、業種に偏らずにポートフォリオを組むことによる分散投資効果、さらに、配当を安定的に継続できること、かつ、増配の期待が持てる企業を見極めて選別投資することにおいて、ボトムアップ調査で培われた当社の調査力が生きていることも、波乱相場の中でリスクを抑えた運用に効果があると思います。

 ――フィデリティ投信は、日本株式の運用においては国内最大級の運用残高を抱えています。フィデリティが長年にわたってトップクラスの運用実績を残せる調査力とは?

 フィデリティのボトムアップ運用は、日本に拠点を設けた1969年以前から連綿と続いています。現在は東京で約30名のチームが運用・調査にあたっていますが、そのベースとなるデータは、数十年の長きにわたって蓄えられた内容がベースになっています。この長期にわたるリレーションは、調査活動を継続するうえで重要な、人的に太いコミュニケーションのパイプにもつながっています。また、当ファンドのファンドマネジャーを務めるソーレン・アディックスは、金融業界で約16年の経験があり、自らも日々企業調査を行っています。

 (下)へつづく
提供:モーニングスター社
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