<★★★★★>しんきんグローバル6資産ファンド、国内外の株式・債券・REITに等配分投資で好成績
しんきんアセットマネジメント投信が運用する「しんきんグローバル6資産ファンド(毎月決算型)」<2006061502>(★★★★★、評価基準日=6月30日)が6月末基準でモーニングスターレーティング最高格付け5つ★になった。10年(年率)トータルリターンが3.24%と、カテゴリー(バランス)平均(1.88%)を大きく上回り、長期で優れた成績を残している。同ファンドについて、しんきんアセットマネジメント投信 運用部審議役 主任ファンドマネージャーの藤井祐吉氏に聞いた。
――ファンドの仕組みは?
国内外の株式・債券・REIT(不動産投信)という、異なる6つの資産に、おおむね6分の1ずつ投資し、リバランスによって比率を維持している。
6つの資産への投資はマザーファンドを通して行い、各マザーファンドは外国REITを除きアクティブ運用している。外国債券は、「欧州ソブリン債」、「米国ソブリン債」、「高格付外国債券」という3つのマザーファンドで運用し、合計8つのマザーファンドを使っている。うち、外国株式による運用はシュローダー・インベストメント・マネジメント・リミテッド、外国REITはブラックロック・ジャパンが行っているが、その他の資産に関してはインハウスで運用している。
外貨建て資産への投資比率がおおむね50%になり、この海外資産への投資については為替ヘッジを行っていない。
運用は、6資産に6分の1ずつ投資する投資比率をリバランスによって遵守するという固定配分型のシンプルな運用だ。目論見書では各資産への投資配分比率は16±10%の範囲内としているが、実際には16±1%程度で推移している。
2015年を振り返ると、1年間で外国株式、外国債券、国内REITがマイナスだったが、国内株式、国内債券と外国REITがプラスで、トータルリターンは横ばいだった。16年上半期は、国内債券と国内REITが上昇したが、円高による為替損のため、全体の収益はマイナスになっている。
――「しんきんグローバル6資産ファンド(毎月決算型)」は50カ月連続で4つ星以上、また、「しんきん3資産ファンド(毎月決算型)」<2005032302>(★★★★★、評価基準日=6月30日)は6カ月連続で5つ★と、優れた運用成績が目立つ。バランスファンド運用のポイントは?
商品企画時に様々なシミュレーションを繰り返し、安定的な運用成果が期待できるシンプルで分かりやすい分散投資のカタチを追求している。結果的に、3資産を3等分で投資する「しんきん3資産ファンド」や、6分の1ずつ投資する「しんきんグローバル6資産ファンド」という単純なカタチに落ち着いているが、この比率実現のために、外国債券は3つのマザーファンドに分散投資するなど工夫をしている。この設計当初の緻密な商品企画が良好なパフォーマンスにつながっている。
また、株式は「好配当利回り株」に投資しているが、特に国内株式において、TOPIX(東証株価指数)と比較してパフォーマンスに明らかなプラス効果がある。そして、配分比率を維持するリバランスは、値上がり資産の利益確定売りと、値下がり資産の安値での追加購入(ナンピン買い)につながるため、この効果もパフォーマンスを押し上げる。このリバランスの際に、あまり頻繁に調整すると株式や債券の売買コストの負担が増えるため、過度なリバランスを行わないように調整している。
――当面の運用環境の見方は?
日銀のマイナス金利導入によって異例の低金利になっているが、世界的な低金利は数年前から続いている。2年ほど前から、国内債券の利回りがゼロに近付いたために「保有する価値があるのか」という話が出ることがあった。しかし、結果的に国内債券価格の値上がりによって、この1年半はパフォーマンスが支えられている。市場の先行きが見通しにくい環境だけに、分散投資の効果が発揮されていると思う。
米国が利上げに転じたとはいえ、利上げスピードは緩慢であり、米国を除く先進国の金融緩和姿勢は変わっていない。世界的に超低金利が続いているため、利回りを求める資金が好配当株式にも向かっている。国内外の好配当株ファンドのパフォーマンスには追い風が続くだろう。
超低金利によって市場の価格変動リスクは高まっている。不安定、不透明な市場にあっては、資産をより広く分散することが重要になる。「しんきんグローバル6資産ファンド」のように、広く世界の資産に分散投資するファンドの力が生きる局面と考える。
提供:モーニングスター社
――ファンドの仕組みは?
国内外の株式・債券・REIT(不動産投信)という、異なる6つの資産に、おおむね6分の1ずつ投資し、リバランスによって比率を維持している。
6つの資産への投資はマザーファンドを通して行い、各マザーファンドは外国REITを除きアクティブ運用している。外国債券は、「欧州ソブリン債」、「米国ソブリン債」、「高格付外国債券」という3つのマザーファンドで運用し、合計8つのマザーファンドを使っている。うち、外国株式による運用はシュローダー・インベストメント・マネジメント・リミテッド、外国REITはブラックロック・ジャパンが行っているが、その他の資産に関してはインハウスで運用している。
外貨建て資産への投資比率がおおむね50%になり、この海外資産への投資については為替ヘッジを行っていない。
運用は、6資産に6分の1ずつ投資する投資比率をリバランスによって遵守するという固定配分型のシンプルな運用だ。目論見書では各資産への投資配分比率は16±10%の範囲内としているが、実際には16±1%程度で推移している。
2015年を振り返ると、1年間で外国株式、外国債券、国内REITがマイナスだったが、国内株式、国内債券と外国REITがプラスで、トータルリターンは横ばいだった。16年上半期は、国内債券と国内REITが上昇したが、円高による為替損のため、全体の収益はマイナスになっている。
――「しんきんグローバル6資産ファンド(毎月決算型)」は50カ月連続で4つ星以上、また、「しんきん3資産ファンド(毎月決算型)」<2005032302>(★★★★★、評価基準日=6月30日)は6カ月連続で5つ★と、優れた運用成績が目立つ。バランスファンド運用のポイントは?
商品企画時に様々なシミュレーションを繰り返し、安定的な運用成果が期待できるシンプルで分かりやすい分散投資のカタチを追求している。結果的に、3資産を3等分で投資する「しんきん3資産ファンド」や、6分の1ずつ投資する「しんきんグローバル6資産ファンド」という単純なカタチに落ち着いているが、この比率実現のために、外国債券は3つのマザーファンドに分散投資するなど工夫をしている。この設計当初の緻密な商品企画が良好なパフォーマンスにつながっている。
また、株式は「好配当利回り株」に投資しているが、特に国内株式において、TOPIX(東証株価指数)と比較してパフォーマンスに明らかなプラス効果がある。そして、配分比率を維持するリバランスは、値上がり資産の利益確定売りと、値下がり資産の安値での追加購入(ナンピン買い)につながるため、この効果もパフォーマンスを押し上げる。このリバランスの際に、あまり頻繁に調整すると株式や債券の売買コストの負担が増えるため、過度なリバランスを行わないように調整している。
――当面の運用環境の見方は?
日銀のマイナス金利導入によって異例の低金利になっているが、世界的な低金利は数年前から続いている。2年ほど前から、国内債券の利回りがゼロに近付いたために「保有する価値があるのか」という話が出ることがあった。しかし、結果的に国内債券価格の値上がりによって、この1年半はパフォーマンスが支えられている。市場の先行きが見通しにくい環境だけに、分散投資の効果が発揮されていると思う。
米国が利上げに転じたとはいえ、利上げスピードは緩慢であり、米国を除く先進国の金融緩和姿勢は変わっていない。世界的に超低金利が続いているため、利回りを求める資金が好配当株式にも向かっている。国内外の好配当株ファンドのパフォーマンスには追い風が続くだろう。
超低金利によって市場の価格変動リスクは高まっている。不安定、不透明な市場にあっては、資産をより広く分散することが重要になる。「しんきんグローバル6資産ファンド」のように、広く世界の資産に分散投資するファンドの力が生きる局面と考える。
提供:モーニングスター社