マイナス金利時代にPIMCOショート・ターム戦略で安定収益を追求=SMBC信託銀行が募集開始

 マイナス金利時代に求められる安定的な運用商品として、世界最大級の債券運用会社であるPIMCO(ピムコ)社のショート・ターム戦略を使ったファンドが登場する。SMBC信託銀行PRESTIA(プレスティア)は8月23日から、オープン・エンド型の外国投信「ピムコ・バーミューダ・トラスト ピムコ ショート・ターム ストラテジー 米ドルクラス/円クラス(ヘッジあり)」の募集を開始した。主として米ドル建て投資適格の短期債券に幅広く投資し、デュレーションを原則1年以内として着実なリターンの獲得をめざすファンドだ。

 ピムコのショート・ターム戦略は、グループで約1.51兆米ドル(約155兆円)を運用する世界最大級の債券運用会社であるピムコが世界中の短期債券市場から魅力的な債券を発掘し、安定したパフォーマンスを実現している戦略。投資対象は、米国政府関連債、先進国債券から、住宅ローン担保証券、バンクローン、ハイイールド社債、新興国債券まで幅広く、投資適格債券を中心に投資するが、「BB」格以下の債券も排除していない。金利リスク・信用リスク・流動性リスクを厳密に管理し、ピムコの実績あるマクロ経済予測を最大限に活用し、債券セクター配分や取得する金利リスク水準を機動的に変更する運用を行っている。

 また、ショート・ターム戦略チームを率いるジェローム・シュナイダー氏は、米国モーニングスター社より2015年最優秀債券マネージャー賞(The Morningstar Fixed−Income Fund Manager of the Year award)を受賞するなど、その実力が高く評価されている。

 1987年10月からピムコが運用する米国籍代表口座のパフォーマンス(米ドルベース、報酬控除前)は、2016年7月末まで、設定来で年率4.9%、過去1年間で1.6%、過去3年で年率1.8%、過去5年で年率1.8%という成績で米ドル預金(米ドル3カ月物LIBOR)と比較すると年率で1%以上安定的に上回っていることがわかる。

 一方、円クラス(ヘッジあり)の運用成績に相当する、米国籍代表口座のパフォーマンスを対円で為替ヘッジした場合の成績(シミュレーション)は、設定来は年率2.6%、過去1年で1.1%、過去3年で年率1.5%、過去5年で年率1.6%だった。

 なお、米ドルベースではショート・ターム戦略を1年間保有した場合、リターン(報酬控除前)がマイナス圏に沈んだのは0.9%にすぎず、「2.5%以上5.0%未満」が31.3%でトップ、次いで、「7.5%以上10.0%未満」(23.5%)、「0%以上2.5%未満」(22.0%)、「5.0%以上7.5%未満」(22.0%)、「10.0%以上」(0.3%)という結果となり、1年以上保有するとマイナスリターンになる確率が極めて低いことも実証されている。

 SMBC信託銀行が募集する「ピムコ・バーミューダ・トラスト ピムコ ショート・ターム ストラテジー」は当初募集期間が9月2日まで。9月6日に設定する。当初募集単位は、米ドルクラスが3000米ドル以上1セント単位。円クラス(ヘッジあり)は50万円以上1円単位。追加申込において、米ドルクラスは100米ドル以上1セント単位、円クラス(ヘッジあり)は1万円以上1円単位で申し込みを受け付ける。

 販売時の手数料は無料。保有期間中に負担する管理報酬等は、日米の政策金利水準(「0.0%未満」から「2.0%以上」)に応じて年率0.75%−1.12%。段階的に設定することで、顧客に対して最終的なリターンを考慮した運用を目指す。円クラス(ヘッジあり)は、現状マイナス金利政策が取られていることから、最低水準の年率0.75%が適用される。米ドルクラスは、現状ではFF金利の誘導水準が上限0.50%であることから、年率1.01%になる。募集取り扱いは、SMBC信託銀行の国内30店舗(支店・出張所)と電話(プレスティアホン インベストメント)、インターネット(プレスティア オンライン)で受け付ける。
提供:モーニングスター社
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