<★★★★★>「ダイワ米国リート・ファンド2」、コーヘン&スティアーズの調査を活かし厳選投資
大和投資信託が設定・運用する「ダイワ米国リート・ファンド2(年1回決算型)」<2013082202>は、8月末基準でモーニングスターレーティング最高格付け★★★★★に格付けされた。3年(年率)トータルリターンが17.01%とカテゴリー(国際REIT・特定地域(F))でトップの成績だ。優れた運用成績を残している背景について、大和投資信託の担当ファンドマネージャーに聞いた。
――「ダイワ米国リート・ファンド2(年1回決算型)」が優れた成績を残している理由は?
ファンドの運用は大和投資信託と、不動産証券運用に特化した米コーヘン&スティアーズ・キャピタル・マネジメント・インクが行っている。コーヘン&スティアーズ社はリート専門の運用会社として86年に設立され、16年3月末現在で運用資産は約551億ドル。ニューヨークの他、ロンドン、香港に拠点を配し、リートに関する運用スタッフの陣容等は世界首位級といえる。
コーヘン&スティアーズ社の運用の特徴は、「バリュー投資」にある。リート各社の保有不動産の純資産額とリート価格を比較して、割安な銘柄を中心にポートフォリオを組んでいる。賃貸収入などキャッシュフローの安定性や成長性、財務内容の健全性などを個別調査し、厳選投資する手法だ。近年は、一段とボトムアップ色を強めており、確信度の高い銘柄を中心に集中度を高めた投資を行っている。
たとえば、8月末現在の組み入れ銘柄数は42と、ベンチマークのFTSE NAREIT エクイティREIT・インデックスの構成銘柄数(155銘柄程度)の3分の1以下だ。この3年間のパフォーマンスが優れていたのは、コーヘン&スティアーズ社の銘柄選別効果が表れた結果といえる。
なお、「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)<2004052001>(★★★★、8月末基準)」「ダイワ米国リート・ファンド2(年1回決算型)」「ダイワ・US−REITオープン(毎月決算型)Aコース為替ヘッジあり<2004072101>(★★★)/Bコース為替ヘッジなし<2004072102>(★★★★)」も同じくコーヘン&スティアーズ社が運用し「ダイワ・US−REITオープン(毎月決算型)Bコース」はファンド オブ ザ イヤー2015で3年連続の優秀ファンド賞を受賞している。(同チームが運用する「Cohen&Steers Realty Shares Fund」<★★★★>は米モーニングスターアナリストレーティングで「Bronze」)
――米国リート市場で配当利回りを重視した運用を行うメリットは?
米国リート市場の配当利回りの水準は、8月末現在で3.6%台になっており、安定的なインカム収入を確保するうえで、相対的に魅力的な水準といえる。
ファンドはトータルリターンで市場平均を上回る運用成果をめざしている。8月末現在のポートフォリオの利回りは3.3%と平均を下回っているが、これは、利回りの高いセクターである「ホテル・リゾート」や「ヘルスケア」をアンダーウエートにしているためだ。
ホテル関連は、一部優良銘柄を除くと、相対的に規模が小さく、中にはバランスシートが弱い銘柄も散見される。また、ヘルスケアは、リース期間が15−20年間など長期の物件が多く、債券に近い性格が強いが、バリュエーションが割高となっていることなどがアンダーウエートの理由になっている。
――米国リート市場の見通しは?
基本的に米国リート市場は堅調に推移するとみている。米国リートはリーマン・ショックによる下落を経て、米国景気の拡大に伴って上昇基調が続いてきた。低金利や商業不動産価格の上昇によってリート各社のバランスシートは全体的に改善し、16年の平均負債比率は過去10年間でみても最低水準。また、資金調達環境も良好で、低利で調達した資金で新たな物件を購入して1株当たりの純資産を改善するという好循環を迎えている。
8月末現在のポートフォリオでは、集合住宅やショッピングモール、また、データセンターなどをオーバーウエートにしている。これらは、米国の景気拡大の恩恵を受けられるセクターだ。特に、データセンターは米国IT企業の成長やインターネットの利用拡大によってサーバ需要など市場の拡大期に位置しており、業績が好調な銘柄が目立っている。
コーヘン&スティアーズ社は、16年から5年間の米国リート市場の平均配当成長率を5.3%と見通している。今後も、ボトムアップリサーチによって魅力的なリートに厳選投資し、安定的な収益の確保をめざすとしている。
提供:モーニングスター社
――「ダイワ米国リート・ファンド2(年1回決算型)」が優れた成績を残している理由は?
ファンドの運用は大和投資信託と、不動産証券運用に特化した米コーヘン&スティアーズ・キャピタル・マネジメント・インクが行っている。コーヘン&スティアーズ社はリート専門の運用会社として86年に設立され、16年3月末現在で運用資産は約551億ドル。ニューヨークの他、ロンドン、香港に拠点を配し、リートに関する運用スタッフの陣容等は世界首位級といえる。
コーヘン&スティアーズ社の運用の特徴は、「バリュー投資」にある。リート各社の保有不動産の純資産額とリート価格を比較して、割安な銘柄を中心にポートフォリオを組んでいる。賃貸収入などキャッシュフローの安定性や成長性、財務内容の健全性などを個別調査し、厳選投資する手法だ。近年は、一段とボトムアップ色を強めており、確信度の高い銘柄を中心に集中度を高めた投資を行っている。
たとえば、8月末現在の組み入れ銘柄数は42と、ベンチマークのFTSE NAREIT エクイティREIT・インデックスの構成銘柄数(155銘柄程度)の3分の1以下だ。この3年間のパフォーマンスが優れていたのは、コーヘン&スティアーズ社の銘柄選別効果が表れた結果といえる。
なお、「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)<2004052001>(★★★★、8月末基準)」「ダイワ米国リート・ファンド2(年1回決算型)」「ダイワ・US−REITオープン(毎月決算型)Aコース為替ヘッジあり<2004072101>(★★★)/Bコース為替ヘッジなし<2004072102>(★★★★)」も同じくコーヘン&スティアーズ社が運用し「ダイワ・US−REITオープン(毎月決算型)Bコース」はファンド オブ ザ イヤー2015で3年連続の優秀ファンド賞を受賞している。(同チームが運用する「Cohen&Steers Realty Shares Fund」<★★★★>は米モーニングスターアナリストレーティングで「Bronze」)
――米国リート市場で配当利回りを重視した運用を行うメリットは?
米国リート市場の配当利回りの水準は、8月末現在で3.6%台になっており、安定的なインカム収入を確保するうえで、相対的に魅力的な水準といえる。
ファンドはトータルリターンで市場平均を上回る運用成果をめざしている。8月末現在のポートフォリオの利回りは3.3%と平均を下回っているが、これは、利回りの高いセクターである「ホテル・リゾート」や「ヘルスケア」をアンダーウエートにしているためだ。
ホテル関連は、一部優良銘柄を除くと、相対的に規模が小さく、中にはバランスシートが弱い銘柄も散見される。また、ヘルスケアは、リース期間が15−20年間など長期の物件が多く、債券に近い性格が強いが、バリュエーションが割高となっていることなどがアンダーウエートの理由になっている。
――米国リート市場の見通しは?
基本的に米国リート市場は堅調に推移するとみている。米国リートはリーマン・ショックによる下落を経て、米国景気の拡大に伴って上昇基調が続いてきた。低金利や商業不動産価格の上昇によってリート各社のバランスシートは全体的に改善し、16年の平均負債比率は過去10年間でみても最低水準。また、資金調達環境も良好で、低利で調達した資金で新たな物件を購入して1株当たりの純資産を改善するという好循環を迎えている。
8月末現在のポートフォリオでは、集合住宅やショッピングモール、また、データセンターなどをオーバーウエートにしている。これらは、米国の景気拡大の恩恵を受けられるセクターだ。特に、データセンターは米国IT企業の成長やインターネットの利用拡大によってサーバ需要など市場の拡大期に位置しており、業績が好調な銘柄が目立っている。
コーヘン&スティアーズ社は、16年から5年間の米国リート市場の平均配当成長率を5.3%と見通している。今後も、ボトムアップリサーチによって魅力的なリートに厳選投資し、安定的な収益の確保をめざすとしている。
提供:モーニングスター社