「eMAXIS」に業界最低水準の信託報酬めざす「Slim」追加、ネット専用No.1ブランドとして進化

 三菱UFJ国際投信がネット専用投信として提供する低コストのインデックスファンドシリーズ「eMAXIS(イーマクシス)」は2月27日、業界最低水準の信託報酬を実現するサブブランド「eMAXIS Slim」を新たに設定する。同社専務取締役 商品部門長の安藤啓氏に、新シリーズ「eMAXIS Slim」設定の狙いについて聞いた。

――「eMAXIS Slim」を加える狙いは?

 「eMAXIS」は2009年10月に設定し、シリーズ合計で運用資産残高は約2400億円になった。ネット向けの低コストのファンドシリーズでは最大のシェアをいただいている。ただ、昨年の残高推移は全体としては横ばいで踊り場を迎えていた。そこで、ネットで投資される投資家の方々が重要視される「低コスト(低信託報酬)」という付加価値にフォーカスした「eMAXIS Slim」を提供することにした。

 「低コスト」にフォーカスするため、信託報酬は競合商品の中で、常に最も低い水準になるよう見直していくとともに、ファンドの純資産総額の拡大にともなって段階的に信託報酬を引き下げる「受益者還元型信託報酬」を採用した。

――商品数や販売会社を限定するとは?

 たとえば、2月27日に新規設定する4本のインデックスファンドのひとつ「eMAXIS Slim 国内株式インデックス」は、信託報酬が税抜年率0.18%だが、この内訳は、当社が0.08%、販売会社が0.08%、受託(信託銀行)が0.02%になっている。しかも、「Slim」の商品性格上、他社からより信託報酬の水準が一段と低い商品が出てきた場合は、その水準に合わせて引き下げる。

 この考え方は、販売会社と一緒になって取り組むことなので、すべての「eMAXIS」の取り扱い販社63社が、直ちに「Slim」を扱うというわけにもいかないであろう。ネット証券4社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券)は、いち早く賛同していただいた。

 「eMAXIS Slim」は、徹底してコストを削減するため、商品向けホームページやノベルティの作成を一切行わない。販売用資料も作成せず、目論見書はPDFのみとして紙印刷は一切対応しない。また、運用面でも、既存のマザーファンドを活用したファミリーファンド方式を採用できる商品に限定し、調査費用等を削減するためパッシブ運用商品に限定する方針だ。

――受益者還元型信託報酬とは?

 先ほどの年0.18%の信託報酬のうち当社が受ける0.08%の報酬を、ファンドの純資産総額の拡大に伴って段階的に引き下げていく。具体的には、残高が500億円を超えると0.005%引き下げ、さらに、1000億円を超えると0.005%引き下げる。結果的に国内株式インデックスの信託報酬は、残高が1000億円を超えると、超えた部分が年0.17%になる計算だ。「eMAXIS Slim」シリーズは、すべて受益者還元型信託報酬を採用する。

――「eMAXIS」は、スパイス的な運用商品を提供する「eMAXISプラス」があり、「eMAXIS Slim」も加わった。今後の展望は?

 「eMAXIS」は、ネットで賢く投資することを考える投資家の方々に、幅広い投資機会を提供することを目的に、多彩なラインアップと低く抑えた信託報酬を特徴にしている。今後もこのコンセプトを崩すことなく、より広範な投資家の方々にご利用いただけるファンドとして育てていきたい。

 ロボ・アドバイザーツール「ポートスター」は、投信を購入した経験のない方が抱く「何を選べばよいのかわからない」という疑問に答えるツールとして、投信の利用者のすそ野拡大を目的に提供している。簡単な質問に答えるだけで、リスク許容度に合ったバランスファンドがわかるため、資産運用の入口で使っていただけるツールとして多くの販社に採用していただいた。

 また、今後はiDeCo(個人型確定拠出年金)や積立NISA(少額投資非課税制度)などによって運用を継続することの重要性が一段と高まってくると考えているので、資産運用を続ける人を応援し続けるサイトとして「ポートステーション」を開設した。楽しみながら資産運用のノウハウやeMAXISの活用事例などが伝えられるコンテンツを幅広く紹介している。

 「eMAXIS」は、これからの資産運用のカギである「長期・分散・積立投資」をサポートするツールとして、ネット向けインデックスファンドシリーズのNo.1ブランドであり続けられるよう常に進化を続けたいと考えている。
提供:モーニングスター社
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