大阪万博、AI、ロボット関連の技術革新にも期待

 2025年の開催が決まった大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。健康や福祉、貧困など人類共通の課題解決に向け、AI(人工知能)やロボットなどの世界の先端技術・英知を集め、新たなアイデアの創造・発信を目指す。また、AIやAR(拡張現実)技術を活用した展示・イベントを通じて来場者の交流を図る方針である。1970年の大阪万博での「動く歩道」、2006年愛知万博での「ICチップ入り入場券」など、万博は新しい技術や商品が生まれるきっかけとなる。2025年の大阪万博では、健康や医療分野を中心に、AIやロボット関連分野での技術革新が期待される。足元でもAIやロボット関連のファンドは増加傾向にあるが、大阪万博に向けて、一段と関心が高まるとみられる。

 2018年11月末時点において、ファンド名に「AI」もしくは「ロボット」を含むファンドのうち、技術の進歩や市場の拡大による恩恵が見込まれる関連企業に投資するファンドは20ファンドある。このうち、同月末時点における純資産残高上位3ファンドは、「ロボット・テクノロジー関連株ファンド−ロボテック−」<2015120701>、「グローバルAIファンド」<2016090901>、「野村 グローバルAI関連株式ファンドBコース」<2017022302>となった。

 「ロボット・テクノロジー関連株ファンド−ロボテック−」は、産業用ロボットや電車・自動車の運転補助、医療補助や遠隔操作などに関連するロボット・テクノロジー関連の世界の企業に投資する。技術力だけでなく、経営力や価格決定力なども踏まえて投資先を選定する。「グローバルAIファンド」は、AIの進化・応用により高成長が期待される世界の企業に投資する。「野村 グローバルAI関連株式ファンドBコース」は、IT関連、産業関連、医療・ヘルスケア関連に着目して、AI技術の実用化による恩恵を受ける企業に投資する。

  2018年10月末時点(「野村 グローバルAI関連株式ファンドBコース」は11月末時点)のポートフォリオを見ると、組入れ銘柄数は51〜61と集中度に大きな違いはみられない。国別でもいずれも米国の比率がトップである。ただ、「グローバルAIファンド」が86.3%、「野村 グローバルAI関連株式ファンドBコース」が78.0%であるのに対して、「ロボット・テクノロジー関連株ファンド−ロボテック−」は59.1%とやや低く、反面、日本の比率が16.2%と高めである。万博が大阪で開催されることは、日本企業にとって技術革新の大きなチャンスであり、日本企業への投資比率の高さは注目される。

 なお、国内のAI関連企業に投資する関連ファンドで2018年11月末時点の純資産残高が10億円以上あるファンドとしては「ニッセイ・ジャパンAI関連株式ファンド」<2017041701>がある。2018年11月末時点のポートフォリオをみると、業種では情報・通信が62.0%と高く、組入上位10銘柄には、システムやソフトウエア開発関連企業が並んでいる。
提供:モーニングスター社
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