「投資のソムリエ」の残高が2000億円突破目前、コロナショック対応も奏功し資金流入継続
「投資のソムリエ」の純資産残高が拡大している。5月19日時点の純資産残高は1991億円と設定(12年10月)来で最大となり、2000億円突破が目前に迫っている。
純資産残高はファンドの規模を示す。運用会社により毎日算出され、具体的には、株式・債券といった投資先資産を時価評価した後に債券の利息や株式の配当金などを加え、信託報酬や分配金などを差し引いて計算する。運用成績、資金流出入、分配金の支払いが主な増減要因となる。
20年は2月下旬以降、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界の金融市場が乱高下した。国内ファンドも、特に3月の株式、債券、REITの下落が響き、多くで純資産残高が減少した。一般の投資家が購入できる国内公募追加型株式投信のアクティブファンド(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)について、5月19日時点の純資産残高を19年末と比較すると、全3888本のうち86%超の3361本で純資産残高が減少している。
「投資のソムリエ」は5月19日時点の純資産残高が19年末比で267億円増加し、増加額で見た上位10位内にランクインした。同ファンドは、国内・先進国・新興国の株式と債券、国内・先進国のREITを主要投資対象とするバランス型ファンド。市場環境に応じて、日次及び月次で資産配分を変更し、基準価額の変動リスクを年率4%程度に迎えながら、安定的な収益の獲得を目指す。バランス型ファンド全体が20年3月に39カ月ぶりに純資金流出となり、4月も純資金流出が続いた中で、同ファンドは3、4月ともに純資金流入と純資金流入基調(設定来の91カ月中、8割超の74カ月で純資金流入)を維持。加えて、株式が急落した3月にリスク性資産の組み入れ比率を落とした対応が奏功し、純資産残高の増加基調を保った。
同ファンドは、2月下旬からの株式急落を受けて、リスク性資産の比率を減らし、資産配分比率を、2月25日の安定資産(国内債券、為替ヘッジ先進国債券)52.7%、リスク性資産(新興国債券、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内REIT、先進国REIT)45.0%、現金等2.3%から、3月3日には安定資産75.3%、リスク性資産2.6%、現金等22.1%へ変更。3月末時点では安定資産54.6%、リスク性資産15.0%、現金等30.4%とリスク性資産の比率を若干引き上げたもののリスク回避スタンスは維持し、3月の月次リターンは0.13%とモーニングスターカテゴリー「安定成長」平均(−7.98%)を8.11%上回り、カテゴリー内上位1%(343本中3位)となった。
4月末時点は、安定資産57.3%、リスク性資産30.1%、現金等12.6%と3月末に比べてリスク性資産を引き上げたものの、リスク回避スタンスは継続している。
20年4月末時点の過去5年間のトータルリターン(年率)は1.76%とカテゴリー平均(−0.39%)を2.15%上回り、カテゴリー内上位5%(228本中10位)。リスクに見合ったリターンを獲得しているかを示す指標であるシャープレシオは0.58とカテゴリー平均(−0.01)を0.59上回り、カテゴリー内上位1%(228本中2位)となった。リスクを抑制した運用が奏功し、中・長期的に優れた運用成績となっている。
提供:モーニングスター社
純資産残高はファンドの規模を示す。運用会社により毎日算出され、具体的には、株式・債券といった投資先資産を時価評価した後に債券の利息や株式の配当金などを加え、信託報酬や分配金などを差し引いて計算する。運用成績、資金流出入、分配金の支払いが主な増減要因となる。
20年は2月下旬以降、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界の金融市場が乱高下した。国内ファンドも、特に3月の株式、債券、REITの下落が響き、多くで純資産残高が減少した。一般の投資家が購入できる国内公募追加型株式投信のアクティブファンド(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)について、5月19日時点の純資産残高を19年末と比較すると、全3888本のうち86%超の3361本で純資産残高が減少している。
「投資のソムリエ」は5月19日時点の純資産残高が19年末比で267億円増加し、増加額で見た上位10位内にランクインした。同ファンドは、国内・先進国・新興国の株式と債券、国内・先進国のREITを主要投資対象とするバランス型ファンド。市場環境に応じて、日次及び月次で資産配分を変更し、基準価額の変動リスクを年率4%程度に迎えながら、安定的な収益の獲得を目指す。バランス型ファンド全体が20年3月に39カ月ぶりに純資金流出となり、4月も純資金流出が続いた中で、同ファンドは3、4月ともに純資金流入と純資金流入基調(設定来の91カ月中、8割超の74カ月で純資金流入)を維持。加えて、株式が急落した3月にリスク性資産の組み入れ比率を落とした対応が奏功し、純資産残高の増加基調を保った。
同ファンドは、2月下旬からの株式急落を受けて、リスク性資産の比率を減らし、資産配分比率を、2月25日の安定資産(国内債券、為替ヘッジ先進国債券)52.7%、リスク性資産(新興国債券、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内REIT、先進国REIT)45.0%、現金等2.3%から、3月3日には安定資産75.3%、リスク性資産2.6%、現金等22.1%へ変更。3月末時点では安定資産54.6%、リスク性資産15.0%、現金等30.4%とリスク性資産の比率を若干引き上げたもののリスク回避スタンスは維持し、3月の月次リターンは0.13%とモーニングスターカテゴリー「安定成長」平均(−7.98%)を8.11%上回り、カテゴリー内上位1%(343本中3位)となった。
4月末時点は、安定資産57.3%、リスク性資産30.1%、現金等12.6%と3月末に比べてリスク性資産を引き上げたものの、リスク回避スタンスは継続している。
20年4月末時点の過去5年間のトータルリターン(年率)は1.76%とカテゴリー平均(−0.39%)を2.15%上回り、カテゴリー内上位5%(228本中10位)。リスクに見合ったリターンを獲得しているかを示す指標であるシャープレシオは0.58とカテゴリー平均(−0.01)を0.59上回り、カテゴリー内上位1%(228本中2位)となった。リスクを抑制した運用が奏功し、中・長期的に優れた運用成績となっている。
提供:モーニングスター社