「eMAXIS Neo」に2ファンド追加、新テーマは「コミュニケーションDX」と「水素エコノミー」
三菱UFJ国際投信が設定・運用している特定テーマに関連した銘柄群で作るインデックスファンド「eMAXIS Neo」シリーズに、新たに「コミュニケーションDX」と「水素エコノミー」が3月4日に新規設定される。同シリーズは、第4次産業革命の原動力となる技術群(テーマ)に沿う銘柄を選定する「S&P Kenshoニューエコノミー指数」の個別指数に連動する運用成果をめざすファンド群。これまで11ファンドが設定され、「バーチャルリアリティ」や「ウェアラブル」など、非常に優れたリターンをたたき出してきたシリーズだ。過去1年間は、高成長のハイテク銘柄に逆風となる環境になっているため、揃ってパフォーマンスは低調だが、いずれも将来性を感じさせる投資テーマとなっており、新ファンドにも注目したい。
新ファンドの「eMAXIS Neo コミュニケーションDX」は、エンタープライズ・コラボレーションに関連する次世代商品やサービスを提供することに従事している企業を構成銘柄にした「S&P Kensho Enterprise Collaboration Index」に連動した運用成績をめざす。同指数は、音声やビデオ、メッセージなどを企業内や企業をまたいで、リアルタイムで交換することに関連する機能やサービスを提供する企業群のパフォーマンスを測定できるように設計されている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって、リモートワークやビデオミーティングなどの活用は世界的な潮流になっている。
S&P社が出しているファクトシートによると、「S&P Kensho Enterprise Collaboration Index」は2022年1月末現在で過去3年間のトータルリターン(米ドル建て)が年率換算で44%、過去1年間で6.02%という成績になっている。暦年のリターンでは、2020年のトータルリターンが126.9%と極めて大きなリターンを記録している。
また、「eMAXIS Neo 水素エコノミー」は、「S&P Kensho Hydrogen Economy Index」への連動をめざす。同指数は、水素の生産、水素の貯蔵と輸送、燃料電池の設計と製造を専門とする企業を含む「水素経済」に焦点を当てた企業のパフォーマンスを測定するように設計されている。リチウムイオン電池を動力源とした現在主流のEV(電気自動車)の次の世代のグリーン自動車として注目されている燃料電池車(FCV)などで活用される「水素」を真正面から捉えた商品といえ、ESG(環境・社会・企業統治)投資の面からも注目される。同じくファクトシートによると、過去3年のトータルリターンは年率29.93%、過去1年はマイナス32.62%だ。信託報酬は税込み年0.792%とシリーズ同一になっている。
「eMAXIS Neo」シリーズは、限定的な投資テーマを対象としているため、社会的な関心がそのテーマに向かっている時には、非常に大きなパフォーマンスを出すことができるが、全てのテーマが等しく注目されるというものではない。シリーズは、2018年8月に設定された「eMAXIS Neo ロボット」、「eMAXIS Neo 宇宙開発」、「eMAXIS Neo 遺伝子工学」から、2021年5月に設定された「eMAXIS Neo クリーンテック」、「eMAXIS Neo 電気自動車」まで11ファンドが運用されている。その中で2年以上の運用実績のある9ファンドのパフォーマンスを調べると、「全世界株式インデックス(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)(配当込み、円ベース)」(トータルリターン2年・年率17.23%)と比較すると、22年1月末時点で「バーチャルリアリティ」(同51.34%)、「自動運転」(同45.89%)、「ウェアラブル」(31.83%)、「ナノテクノロジー」(27.82%)の4ファンドは高いリターンをあげているが、残り5ファンドは全世界株インデックスに負けている。「遺伝子工学」のトータルリターン2年(年率)は0.54%という結果だった。
同ファンドシリーズは、それぞれの投資テーマがその時々の投資環境にフィットするかどうかによってパフォーマンスに差異が出る。これからの経済の行方をイメージして、どのような新しいサービスが人々のニーズに適っているのかということを考えてファンドを選ぶ楽しみがある。新ファンド2つの追加によって、選択肢が広がったことは、投資家にとってプラスになるといえるだろう。
提供:モーニングスター社
新ファンドの「eMAXIS Neo コミュニケーションDX」は、エンタープライズ・コラボレーションに関連する次世代商品やサービスを提供することに従事している企業を構成銘柄にした「S&P Kensho Enterprise Collaboration Index」に連動した運用成績をめざす。同指数は、音声やビデオ、メッセージなどを企業内や企業をまたいで、リアルタイムで交換することに関連する機能やサービスを提供する企業群のパフォーマンスを測定できるように設計されている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって、リモートワークやビデオミーティングなどの活用は世界的な潮流になっている。
S&P社が出しているファクトシートによると、「S&P Kensho Enterprise Collaboration Index」は2022年1月末現在で過去3年間のトータルリターン(米ドル建て)が年率換算で44%、過去1年間で6.02%という成績になっている。暦年のリターンでは、2020年のトータルリターンが126.9%と極めて大きなリターンを記録している。
また、「eMAXIS Neo 水素エコノミー」は、「S&P Kensho Hydrogen Economy Index」への連動をめざす。同指数は、水素の生産、水素の貯蔵と輸送、燃料電池の設計と製造を専門とする企業を含む「水素経済」に焦点を当てた企業のパフォーマンスを測定するように設計されている。リチウムイオン電池を動力源とした現在主流のEV(電気自動車)の次の世代のグリーン自動車として注目されている燃料電池車(FCV)などで活用される「水素」を真正面から捉えた商品といえ、ESG(環境・社会・企業統治)投資の面からも注目される。同じくファクトシートによると、過去3年のトータルリターンは年率29.93%、過去1年はマイナス32.62%だ。信託報酬は税込み年0.792%とシリーズ同一になっている。
「eMAXIS Neo」シリーズは、限定的な投資テーマを対象としているため、社会的な関心がそのテーマに向かっている時には、非常に大きなパフォーマンスを出すことができるが、全てのテーマが等しく注目されるというものではない。シリーズは、2018年8月に設定された「eMAXIS Neo ロボット」、「eMAXIS Neo 宇宙開発」、「eMAXIS Neo 遺伝子工学」から、2021年5月に設定された「eMAXIS Neo クリーンテック」、「eMAXIS Neo 電気自動車」まで11ファンドが運用されている。その中で2年以上の運用実績のある9ファンドのパフォーマンスを調べると、「全世界株式インデックス(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)(配当込み、円ベース)」(トータルリターン2年・年率17.23%)と比較すると、22年1月末時点で「バーチャルリアリティ」(同51.34%)、「自動運転」(同45.89%)、「ウェアラブル」(31.83%)、「ナノテクノロジー」(27.82%)の4ファンドは高いリターンをあげているが、残り5ファンドは全世界株インデックスに負けている。「遺伝子工学」のトータルリターン2年(年率)は0.54%という結果だった。
同ファンドシリーズは、それぞれの投資テーマがその時々の投資環境にフィットするかどうかによってパフォーマンスに差異が出る。これからの経済の行方をイメージして、どのような新しいサービスが人々のニーズに適っているのかということを考えてファンドを選ぶ楽しみがある。新ファンド2つの追加によって、選択肢が広がったことは、投資家にとってプラスになるといえるだろう。
提供:モーニングスター社