金融市場大揺れの2月、リスク「高い」ファンドが40カ月ぶりの純資金流入に
ロシアのウクライナ侵攻を受けて株価急落など金融市場が大揺れとなった2022年2月。リスク回避の動きに国内ファンドへの資金流入は減速したが、その中にあって、相対的なリスクの高いファンドの一部に資金が向かう動きが見られた。
国内公募追加型株式投信(ETF除く)を対象に、モーニングスターのリスクメジャー別の純資金流出入額を調べた。リスクメジャーとは、運用期間3年以上の国内公募追加型株式投信について、ファンドのリスク(標準偏差)が全ファンド中でどの水準にあるのかを、「低い」「やや低い」「平均的」「やや高い」「高い」の5段階で示したものだ。
2022年2月の結果を見ると、「低い」が49億円の純資金流出、「やや低い」が186億円の純資金流入、「平均的」が3384億円の純資金流入、「やや高い」が681億円の純資金流入、「高い」が82億円の純資金流入となった。「低い」はバランス型や債券型ファンドが大半を占めるため、金融市場が混乱した同月には資金流入が見込まれたが、実際には、13カ月ぶりの流出超過となった。一方、リスク回避の動きを背景に資金流出が予想された「高い」は、実に40カ月ぶりの流入超過となった。
2022年2月にファンドに対する資金流入の動きが鈍ったのは確かである。前月との差を見ると、「低い」が766億円の減少となったのを始め、「やや低い」は551億円の減少、「平均的」は590億円の減少、「やや高い」は765億円の減少となった。その中にあって、「高い」のみ263億円の増加となった。
「高い」の中で純資金流入額上位となった3ファンドを見ると、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」が74億円の純資金流入、「米国小型バリュー株ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」(愛称:アメリカン・エンジェル)が33億円の純資金流入、「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」が27億円の純資金流入となった。いずれも前月から流入超過額が増加した。
「iFreeレバレッジ NASDAQ100」は株式ブル型ファンドで、日々の基準価額の値動きがNASDAQ100指数(米ドルベース)の値動きの2倍程度となることを目指す。「米国小型バリュー株ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」は米国の小型バリュー株を主要投資対象とする。「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」は2022年2月末時点のモーニングスターカテゴリーが「国内大型バリュー」である。日米株価が急落する中で、これらのファンドには、戻りを見込んだ資金やバリュー株の投資妙味を意識した資金が向かったと見られる。
提供:モーニングスター社
国内公募追加型株式投信(ETF除く)を対象に、モーニングスターのリスクメジャー別の純資金流出入額を調べた。リスクメジャーとは、運用期間3年以上の国内公募追加型株式投信について、ファンドのリスク(標準偏差)が全ファンド中でどの水準にあるのかを、「低い」「やや低い」「平均的」「やや高い」「高い」の5段階で示したものだ。
2022年2月の結果を見ると、「低い」が49億円の純資金流出、「やや低い」が186億円の純資金流入、「平均的」が3384億円の純資金流入、「やや高い」が681億円の純資金流入、「高い」が82億円の純資金流入となった。「低い」はバランス型や債券型ファンドが大半を占めるため、金融市場が混乱した同月には資金流入が見込まれたが、実際には、13カ月ぶりの流出超過となった。一方、リスク回避の動きを背景に資金流出が予想された「高い」は、実に40カ月ぶりの流入超過となった。
2022年2月にファンドに対する資金流入の動きが鈍ったのは確かである。前月との差を見ると、「低い」が766億円の減少となったのを始め、「やや低い」は551億円の減少、「平均的」は590億円の減少、「やや高い」は765億円の減少となった。その中にあって、「高い」のみ263億円の増加となった。
「高い」の中で純資金流入額上位となった3ファンドを見ると、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」が74億円の純資金流入、「米国小型バリュー株ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」(愛称:アメリカン・エンジェル)が33億円の純資金流入、「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」が27億円の純資金流入となった。いずれも前月から流入超過額が増加した。
「iFreeレバレッジ NASDAQ100」は株式ブル型ファンドで、日々の基準価額の値動きがNASDAQ100指数(米ドルベース)の値動きの2倍程度となることを目指す。「米国小型バリュー株ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」は米国の小型バリュー株を主要投資対象とする。「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」は2022年2月末時点のモーニングスターカテゴリーが「国内大型バリュー」である。日米株価が急落する中で、これらのファンドには、戻りを見込んだ資金やバリュー株の投資妙味を意識した資金が向かったと見られる。
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