最大下落率を更新するファンド数が増加中、景気後退懸念の広がり踏まえ月1回は確認を
金融市場の混乱を背景に、今年に入ってから最大下落率を更新するファンドが増加している。15日には米国が大幅利上げに踏み切り、16日にはスイスが約15年ぶりの利上げを決定した。インフレ抑制ため各国が利上げスタンスを強めており、金融市場では景気後退懸念が広がる。金融市場の先行き不透明感が深まる中で、最大下落率を更新するファンドの増加基調が続く可能性がある。
最大下落率とは、過去1年間などの期間別リターンのマイナス幅が設定来で最大であることだ。現時点で、ファンドが6カ月、1年間などの期間においてどの程度下落する可能性があるのかを把握するメドになる。
運用期間5年以上の国内ファンド(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)を対象に、過去1年間のリターンのマイナス幅が設定来最大(最大下落率更新)となったファンド数の月別推移を確認した。調査対象期間は2021年6月−2022年5月までの1年間(12カ月)とした。2021年は6−8月まで該当なし、9月に2ファンド、10月に6ファンドとなるなど低水準が続いた。2022年に入ると、1月に33ファンド、2月に49ファンド、3月に77ファンドと増加し、4月に174ファンド、5月に190ファンドと増加ペースが上がった。資源高や供給混乱によるインフレ高進、ロシアのウクライナ侵攻、各国の金融引き締め観測などを受けて、年初から株価下落、金利上昇基調が続く中で、最大下落率を更新するファンドが増加している。
ちなみに、2022年5月末時点において、最大下落率を記録したファンド数が多い月を見ると、トップはコロナショック時の2020年3月で570ファンド、第2位はリーマンショック時の2008年10月で504ファンド、第3位はBrexitに揺れた2016年6月で493ファンド。2022年5月も第6位と高水準である。
2022年5月に最大下落率を更新したファンドの内訳を見ると、全190ファンドのうち128ファンドが国際債券型となった。中でも「為替ヘッジあり」のファンドが多く、金利上昇が響いたほか、円安メリットを享受できなかったことも要因となった。以下、バランス型が28ファンド、国際株式型が27ファンドと続いた。
モーニングスターのホームページでは、個別ファンドのトップページから「レーティング&リスク」タブを開くと、向かって右下の方に、設定来で1カ月間、3カ月間、6カ月間、1年間のそれぞれの期間における最大下落率が、記録した時期とともに表示されている。保有するファンドについて、1カ月に1度は確認したい。
提供:モーニングスター社
最大下落率とは、過去1年間などの期間別リターンのマイナス幅が設定来で最大であることだ。現時点で、ファンドが6カ月、1年間などの期間においてどの程度下落する可能性があるのかを把握するメドになる。
運用期間5年以上の国内ファンド(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)を対象に、過去1年間のリターンのマイナス幅が設定来最大(最大下落率更新)となったファンド数の月別推移を確認した。調査対象期間は2021年6月−2022年5月までの1年間(12カ月)とした。2021年は6−8月まで該当なし、9月に2ファンド、10月に6ファンドとなるなど低水準が続いた。2022年に入ると、1月に33ファンド、2月に49ファンド、3月に77ファンドと増加し、4月に174ファンド、5月に190ファンドと増加ペースが上がった。資源高や供給混乱によるインフレ高進、ロシアのウクライナ侵攻、各国の金融引き締め観測などを受けて、年初から株価下落、金利上昇基調が続く中で、最大下落率を更新するファンドが増加している。
ちなみに、2022年5月末時点において、最大下落率を記録したファンド数が多い月を見ると、トップはコロナショック時の2020年3月で570ファンド、第2位はリーマンショック時の2008年10月で504ファンド、第3位はBrexitに揺れた2016年6月で493ファンド。2022年5月も第6位と高水準である。
2022年5月に最大下落率を更新したファンドの内訳を見ると、全190ファンドのうち128ファンドが国際債券型となった。中でも「為替ヘッジあり」のファンドが多く、金利上昇が響いたほか、円安メリットを享受できなかったことも要因となった。以下、バランス型が28ファンド、国際株式型が27ファンドと続いた。
モーニングスターのホームページでは、個別ファンドのトップページから「レーティング&リスク」タブを開くと、向かって右下の方に、設定来で1カ月間、3カ月間、6カ月間、1年間のそれぞれの期間における最大下落率が、記録した時期とともに表示されている。保有するファンドについて、1カ月に1度は確認したい。
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