<ETFインタビュー>ベトナム株ETFの売買が活発、アジアの成長国として期待=楽天証券・新井氏(1)

 楽天証券が海外ETF(上場投資信託)のラインナップの充実を図っている。2月12日から国内ネット証券で初となるベトナム株ETFを含むドイツ銀行グループのETF6本の提供を開始したほか、19日から日本初となる中国株のセクター別ETFなど5本(ブラックロックグループ運用)の取り扱いを始めた。さらに、26日にはアジアの新興国株式を幅広くカバーするETFなどドイツ銀行グループ提供のETF5本を追加投入した。新たに購入可能になったETFの特徴などについて、楽天証券 外国株式事業部長の新井党氏に聞いた。

 ――FTSEベトナム・インデックスに連動する「db x トラッカーズFTSEベトナムETF」が12日から売買可能となった。なぜベトナム株式のETFを提供しようと考えたのか。
 「アジアの成長国として期待されるベトナムの株式に投資できるETFの需要があると判断したからだ。近年では日本企業が工場を中国からより賃金の安いベトナムに移す動きが活発化するなど、海外企業の生産拠点としてベトナムは発展している。かつては日本の個人投資家が現地の証券会社に口座を開いて取引する『ベトナム株ブーム』があって株価も高騰していたが、現在の株式相場はだいぶ調整が進んだとみている」

 「これまでベトナム株式に投資するには個別株を購入するか、投資信託を保有するといった手段しかなかった。個別株では日本語での情報収集が難しく、銘柄選別に支障があった。一方で投資信託はETFに比べて信託報酬が高いため、長期で保有するほどパフォーマンスに影響が出てくる。しかし、ETFであれば複数の銘柄に幅広く投資するため銘柄選別に迷う必要がなく、投信よりも低コストで運用することが可能だ」

 「当社の香港上場ETFの売買代金ランキング(現地約定日15日から19日まで)でベトナム株ETFが3位にランクインしていることからも分かるように、売買は盛り上がっている」

 ――19日に中国A株(上海または深セン証券取引所上場で中国の国内投資家および一部の海外投資家が売買可能な株式)の代表的指数「CSI300」に連動するETFのほか、同指数のセクター別指数に連動するETF(「iシェアーズ CSI 中国A株エネルギー・インデックスETF」ほか3本)を投入した。中国A株のセクター別ETFに着目した理由は何か。
 「中国A株を対象にしたETFはすでにあったため、新しい切り口としてセクターに着目した。CSI300は金融のウエートが大きいが、このたび当社が提供するETFであれば金融の影響を受けることなくエネルギーやインフラ、素材といった特定セクターの銘柄に集中的に投資できる。逆に金融関連株だけに投資することを好む投資家もいると考えたため、中国A株の金融セクターに特化したETFも用意した」

(坂本浩明)
提供:モーニングスター社
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