野村AMが「野村グローバル・ハイ・イールド債券投信(バスケット通貨選択型)」を設定(2)

 野村アセットマネジメントは4月23日、通貨選択型ファンドの「野村グローバル・ハイ・イールド債券投信(バスケット通貨選択型)」7ファンドの設定、運用を開始する。
 従来の通貨選択型ファンドでは新興国の特定の通貨に注目が集まるケースが多かったが、同ファンドの「資源国通貨コース(毎月分配型)/(年2回決算型)」「アジア通貨コース(毎月分配型)/(年2回決算型)」では「通貨バスケット」を採用。資源国通貨では南アフリカ・ランドとブラジル・レアルと豪ドルの3通貨に等配分、アジア通貨ではインド・ルピー、中国・元、インドネシア・ルピアに等配分する。実際に投資対象となるハイ・イールド債券も米国、欧州、新興国の3地域の債券を投資対象とする。

 また、同ファンドは野村グループで資産運用商品の評価を手掛ける野村ファンド・リサーチ・アンド・テクノロジー(NFR&T)が世界の優秀なマネジャー(運用会社)を選定して組み合わせるマネジャー・オブ・マネジャーズの仕組みを採用している。同ファンドを担当する運用会社はNCRAM(ノムラ・コーポレート・リサーチ・アンド・アセット・マネージメント・インク)、JPモルガンアセットマネジメント、フィデリティ、ドイツ銀行グループのDWS、シュローダー、UBS、スタンディッシュ(スタンディッシュ・メロン・アセットマネジメント・カンパニー・エルエルシー、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン傘下の債券運用に特化した運用会社)の7社(3月25日時点、今後の追加・除外の可能性があり)。各運用会社がそれぞれ強みを有する地域での運用を担当する仕組みとなっている。NCRAMとJPモルガンAMが米国、フィデリティとDWSが欧州、シュローダーとUBSが新興国を担当。スタンディッシュは欧米と新興国の全体をカバーする。NFR&Tが各運用会社と全体でのリスク管理を行い、定性評価やリスク水準に応じて投資比率の見直しなどを行う。どの運用会社も、高リスクのハイ・イールド債券を投資対象とする点では同じだが「例えば、NCRAMは比較的ボトムアップをより重視する一方、JPモルガンAMはボトムアップに加えてマクロ情勢を考慮した銘柄選別を行うなど、運用手法の特徴が異なっている」(アドバイザリー運用部)など、地域に加えて運用面での「分散」投資が図られている。

 さらに同ファンドでは、投資対象通貨を複数の通貨を一定の割合で組み合わせた「バスケット通貨」としていることが特徴となる。組み入れられた各通貨の金利変動が分散されているため、単一の通貨に投資するケースに比べて金利収入の変動を少なくする効果が見込まれる。今回は、資源国通貨3つ、アジア通貨3つにそれぞれ均等に投資する2つの通貨バスケットを採用することで、分散効果が狙えると同時に、「アジア」「資源国」というキーワードにより投資対象通貨のわかりやすさも狙っている。

主な購入費用など
買付単位:1万円以上1円単位
買付手数料(税込み):4.2%
信託報酬率(年、税込み):実質的に1.719%程度(マネープールは0.5775%上限、4月23日時点では0.1575%)
信託財産留保額:0.3%
スイッチング手数料(税込み):2.1%(マネープールへは無料)
提供:モーニングスター社
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