変動性高い相場では安定配当タイプのETFが狙い目=米モーニングスター

 株式市場の変動性が非常に高まっている現在、投資家は安心して買える金融商品を求めている。世界経済の減速懸念が高まり、株式で高いキャピタルゲインを望めない今、配当利回りの高いETF(上場投資信託)が「金融市場のセーフティネット(安全網)」とも言うべき役割を果たすと考えている。そこで米モーニングスターでは800以上ものETFの中から安定的に高い配当利益が見込める商品をスクリーニングした。
 ここで重要となるキーワードは「安定的に」だ。高い利回りというだけでETFに飛びついて、その後構成銘柄が相次ぎ減配を発表する事態は避けなければならない。特に、金融セクターは配当利回りが比較的高いものの、減配や無配に転落するリスクも大きいため注意が必要となる。第3四半期の決算で大幅な減益を発表し、配当の50%カットと巨額の増資を実施した米銀大手のバンク・オブ・アメリカがそのよい例だ。このため、金融セクターの保有比率が少ないETFを選別する必要がある。
 スクリーニング結果では、「マーケット・ベクターズ・ニュークリアー・エネルギーETF(NLR)」(年利回り8.66%)や「ファースト・トラスト・ユーティリティーズ・アルファデックス(FXU)」(同6.04%)など、原子力や電気・ガスなどの公益事業関連のETFが浮上した。
 もっとも、これらのセクターは業績の変動が少ない分、マーケットが好転したときの上昇幅も少ない。そこで、ディフェンシブセクターに特化したETFではなく、利回りの高い銘柄で構成するETFとして、「ライデックス・S&P・ピュア・バリュー(RPV)」(同4.51%)や「バンガード・ハイ・ディビデンド・イールド・インデックスETF(VYM)」(同3.72%)、「ウィズダムツリー・トータル・ディビデンド(DTD)」(同3.71%)に投資妙味がある。(2008年10月22日付コラムを抄訳)


提供:モーニングスター社
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