ETFインタビュー(1):株価急落で重要性増す他の安全資産との組み合わせ=FPカン・チュンド氏
10月に各国株式が急落する中、ETF(上場投資信託)の売買高が大幅に増えるなど、個人投資家の間でETFに対する注目度が高まっている。個人投資家にとってのETFの魅力やETFを利用したポートフォリオの構築例について、『日本人が知らなかったETF投資』(翔泳社)の著者でETFの最新動向に詳しいファイナンシャルプランナーのカン・チュンド氏に聞いた。
――ETFの投資ツールとしての魅力はどのような点か。
「指数に連動するETFは、言わば『市場の平均点を買う』投資商品であり、仕組みが分かりやすい。海外市場に上場するETF(海外ETF)を含めれば品揃えも豊富になっている。例えば、国内の証券会社を通じて購入できる海外ETF3本を組み合わせるだけで、世界の株式に低コストで投資できる。具体的には、米国株式を投資対象とする『iシェアーズ・S&P・500・インデックス・ファンド(IVV)』と米国以外の先進国の株式に投資する『iシェアーズ・MSCI・EAFE・インデックス・ファンド(EFA)』、さらに、新興国の株式をカバーする『iシェアーズ・MSCI・エマージング・マーケット・インデックス・ファンド(EEM)』のたった3本で世界の大型株ポートフォリオが完成する」
「ETFに振り向ける資金の割合は先進国株式が対象のIVVとEFAに50%、新興国株式が対象のEEMに50%とするのがいいだろう。時価総額ベースで考えれば先進国ETFへの資金分配がより増えるはずであり、実際にそのようにアドバイスするファイナンシャルプランナーもいる。しかし、投資の本質は『未来の変化を買う』ことだ。2030年には先進国と新興国という二つの主役が世界経済を支える時代になるとイメージしているため、それぞれを同じ割合にしている」
――金融危機の中、ETFは投資商品としてどのような役割を果たしたか。
「数多くの銘柄に分散投資するETFは値動きが大きくない低リスクの商品であると考えられてきた。しかし、今回の急落相場でそれが誤りであることが分かった。確かに個別銘柄に比べればETFの値動きは小さいが、ETFが連動する株価指数自体が先進国で30%〜40%、新興国の株式に至っては50%〜60%近く下げている市場もあった。世界的な株式の下落局面ではETFで2つや3つの国の株式市場に分散投資したところで、値下がりリスクは避けられず、ETFだけで投資を行うのはリスクがある。ETFと他の安全資産をどのように組み合わせるかが重要であることを投資家は学んだはずだ」
提供:モーニングスター社
――ETFの投資ツールとしての魅力はどのような点か。
「指数に連動するETFは、言わば『市場の平均点を買う』投資商品であり、仕組みが分かりやすい。海外市場に上場するETF(海外ETF)を含めれば品揃えも豊富になっている。例えば、国内の証券会社を通じて購入できる海外ETF3本を組み合わせるだけで、世界の株式に低コストで投資できる。具体的には、米国株式を投資対象とする『iシェアーズ・S&P・500・インデックス・ファンド(IVV)』と米国以外の先進国の株式に投資する『iシェアーズ・MSCI・EAFE・インデックス・ファンド(EFA)』、さらに、新興国の株式をカバーする『iシェアーズ・MSCI・エマージング・マーケット・インデックス・ファンド(EEM)』のたった3本で世界の大型株ポートフォリオが完成する」
「ETFに振り向ける資金の割合は先進国株式が対象のIVVとEFAに50%、新興国株式が対象のEEMに50%とするのがいいだろう。時価総額ベースで考えれば先進国ETFへの資金分配がより増えるはずであり、実際にそのようにアドバイスするファイナンシャルプランナーもいる。しかし、投資の本質は『未来の変化を買う』ことだ。2030年には先進国と新興国という二つの主役が世界経済を支える時代になるとイメージしているため、それぞれを同じ割合にしている」
――金融危機の中、ETFは投資商品としてどのような役割を果たしたか。
「数多くの銘柄に分散投資するETFは値動きが大きくない低リスクの商品であると考えられてきた。しかし、今回の急落相場でそれが誤りであることが分かった。確かに個別銘柄に比べればETFの値動きは小さいが、ETFが連動する株価指数自体が先進国で30%〜40%、新興国の株式に至っては50%〜60%近く下げている市場もあった。世界的な株式の下落局面ではETFで2つや3つの国の株式市場に分散投資したところで、値下がりリスクは避けられず、ETFだけで投資を行うのはリスクがある。ETFと他の安全資産をどのように組み合わせるかが重要であることを投資家は学んだはずだ」
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