住宅系REITの再評価に期待
東証REIT指数は、2008年10月に1000ポイントを下回って以来、長く低迷を続けてきた東証REIT指数が2009年2月後半を底に回復局面に入り、現在では再び1000ポイントを超えて推移している。
そのREIT(不動産投信)のなかでも、最近、住宅系のREIT(不動産投信)に個人投資家の関心が高まりつつある。
これまで、住宅系REITはオフィス系リートと比べ、利回り・株価とも低く評価される面があった。みずほ証券金融市場調査部チーフ不動産アナリストの石澤卓志氏はその理由として、「住宅系REITはオフィス系REITと比べると賃料・稼働率ともに低い傾向があること。オフィス系REITは大手の不動産のスポンサーが多く、信用度の面で劣るイメージがあったこと」を挙げる。
しかし、REIT市場の回復により、住宅系も含めたREITに対する評価は変わりつつある。今年に入り、政府がREITに対する支援を打ち出したのをきっかけに、金融機関が資金繰りに協力的になっており、資金繰りの懸念は大幅に解消しつつある。さらにはREITの合併や再編が始まったことで、再編期待から資金流入が本格化している。
石澤氏は、「REITは発行済み株式数の約半分を国内金融機関や機関投資家が保有しているが、これらの法人は運用に関しては保守的な方針を持っているため、安全性の高いオフィス系を買いたがる面がある」とし、「一方で、住宅系REITはまだ資金が流入しておらず、割安に放置されている。個人投資家の投資先としては住宅系REITの方に魅力がある」という。
特に、3月に破綻したパシフィックホールディングス系REITである日本レジデンシャル投資法人<8962.T>が7月6日に新スポンサーを選定。同REITは住宅系REITであったため、他の住宅系REITに対してもスポンサーの信用度が向上するとの期待から、今後は大きく買われる展開が予想される。
現在、住宅系REITは住宅系専門が6銘柄、複合型・統合型などで8銘柄程度が上場している。石澤氏は「現状のREIT全体の平均配当利回りは6%。これはまだ高すぎる水準だが、価格の上昇とともに長期的には4−5%の適正な利回りに近づく」と予想しており、長期で安定した配当金を得られる金融商品として、徐々に評価が高まるとみている。
提供:モーニングスター社
そのREIT(不動産投信)のなかでも、最近、住宅系のREIT(不動産投信)に個人投資家の関心が高まりつつある。
これまで、住宅系REITはオフィス系リートと比べ、利回り・株価とも低く評価される面があった。みずほ証券金融市場調査部チーフ不動産アナリストの石澤卓志氏はその理由として、「住宅系REITはオフィス系REITと比べると賃料・稼働率ともに低い傾向があること。オフィス系REITは大手の不動産のスポンサーが多く、信用度の面で劣るイメージがあったこと」を挙げる。
しかし、REIT市場の回復により、住宅系も含めたREITに対する評価は変わりつつある。今年に入り、政府がREITに対する支援を打ち出したのをきっかけに、金融機関が資金繰りに協力的になっており、資金繰りの懸念は大幅に解消しつつある。さらにはREITの合併や再編が始まったことで、再編期待から資金流入が本格化している。
石澤氏は、「REITは発行済み株式数の約半分を国内金融機関や機関投資家が保有しているが、これらの法人は運用に関しては保守的な方針を持っているため、安全性の高いオフィス系を買いたがる面がある」とし、「一方で、住宅系REITはまだ資金が流入しておらず、割安に放置されている。個人投資家の投資先としては住宅系REITの方に魅力がある」という。
特に、3月に破綻したパシフィックホールディングス系REITである日本レジデンシャル投資法人<8962.T>が7月6日に新スポンサーを選定。同REITは住宅系REITであったため、他の住宅系REITに対してもスポンサーの信用度が向上するとの期待から、今後は大きく買われる展開が予想される。
現在、住宅系REITは住宅系専門が6銘柄、複合型・統合型などで8銘柄程度が上場している。石澤氏は「現状のREIT全体の平均配当利回りは6%。これはまだ高すぎる水準だが、価格の上昇とともに長期的には4−5%の適正な利回りに近づく」と予想しており、長期で安定した配当金を得られる金融商品として、徐々に評価が高まるとみている。
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